ハネマン さんの感想・評価
3.2
物語 : 4.5
作画 : 2.5
声優 : 2.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ノブレス・オブリージュ。今後も救世主たらんことを。
BSにて再放送していたので視聴してみました。
ノイタミナ枠放送ですね。ちなみにこのアニメは劇場版の残り2作を視聴しないと完結しません。そして、僕は劇場版は2作ともまだ未視聴です。
100億円を使って日本を正しき方向に導く12人のセレソンに選ばれた記憶喪失の少年・滝沢朗の奮闘とそれを見守るヒロイン森美咲が中心のストーリーです。
ストーリーに関しては、非常に高評価。このアニメは何かを学んだり、教えてもらうといった類のアニメではなく、そこにおもしろさを求めるアニメではないのです。
このアニメの一番おもしろい所は、徐々に物語の全貌や滝沢朗という人物がどういったものか次第に明らかになっていくところです。明らかになることで「あれはあーいうことだったんだ!!」となるのがおもしろいんですね。
最初の方だけではストーリーの全貌はなかなか見えないです。でも、このアニメにおいては逆にそこが良くて、毎回物語が少しづつ明らかになっていく度に、まるで毎回パズルのピースを一つずつ埋めているような感覚になり、全てのピースを埋めてパズルを完成させるように物語の全貌を明らかにしたくなるアニメなんです。最初から物語がわかるように展開してるアニメでは味わえない感覚ですね。
また、「おいしいものは最後に取っておかれている」ような感覚で次はもっとおもしろい展開が待っているんだという不思議な期待を抱かせてくれます。そして、その期待にも見事に応えてくれています。
ただ、 {netabare}咲が最初の朗の全裸のシーンであまり動揺していないようにみえるのは、すごく違和感を覚えました。咲が男勝りな性格ならまだわかりますが、普通の女の子と考えるとやっぱり変ですね。{/netabare}
それと、ストーリーを理解するのに普通のアニメよりはそれなりに頭を使うアニメの割には、観る側がもう知ってる前提で話が進んでる時があるのが気になる。もう少し視聴者にわかりやすい作りにしても良いと思う。
しかし、そんなマイナス面を入れても、やはり素晴らしいと思わざるえないストーリーのクオリティーでした。
キャラクターもいいと思います。特に滝沢朗の記憶喪失というキャラ設定は素晴らしい。前述した徐々に物語の全貌や滝沢朗という人物がどういう人物なのか次第に明らかになっていくところというこのアニメのおもしろい部分に、「記憶喪失の少年」という前提があるおかげで、説得力とリアリティーをプラスしてくれていて、よりこのアニメに深みを出している。
他のキャラクターに関しては正直まだまだどんな人物なのか理解できないので評価できないっていうのが正直なところ。まぁこの辺は滝沢朗を含め劇場版に期待する、といったところでしょう。
声優はあまり良くないと思う。声がハマってないっていうキャラクターが結構いると感じました。特にみっちょんあたり。
作画も万人が好むような作画ではないと思います。どうやら「ハチミツとクローバー」の羽海野チカさんがキャラクター原案してるらしいですが、僕はあまり好きではないですね。
音楽は良いと思う。カッコいいし、うまく表現できないが、なにやらノイタミナ感が満載な感じです。
総じて、作画や声優には残念な感じはあるものの、ストーリーはそれを補って余りあるほど魅力的なアニメです。期待して、残りの劇場版もすぐ観ていきたいと思います。
ちなみにこのアニメを観るときは、ストーリーの理解に多少頭使うので、一気に観た方がいいと思います。少し間を空けて忘れた状態で観ると訳がわからなくなる可能性もあるので。まぁ次が早く観たくなるアニメなので一回観たら止まらなくなるから問題ないと思いますけども。