plum さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
重厚な音楽に胸が熱くなります
1981年公開の劇場版第2作。
前作同様、ひとりの少年が、青年へと成長していく姿を描いた物語です。
本作においてそれは、”父と子”を中心に描かれています。
銀河鉄道999といえば、旅立ちと別れが印象的な作品です。
まずは、旅立ちのシーン。
何と言っても老パルチザンのセリフと、999が飛び立つシーンの
重厚な音楽は、何度見ても胸を熱くさせます。
・老パルチザン(cv.森山周一郎)
鉄郎。いつかおまえが戻ってきて、地球を取り戻したとき、
大地を掘り返したら,わしらの赤い血が流れ出すだろう。
ここは我々の星だ。我々の大地だ。
その赤い血を見るまでは,死ぬなよ。わしらの倅よ…。
そして、別れのシーン。
前作同様、最後にはメーテルと離別することになるのですが、
その前後のシーン、キャプテン・ハーロックのセリフと、
エンディング曲の「SAYONARA/メアリー・マッグレガー」が印象的でした。
限りある命の人間か、永遠の命の機械化人か。
それに対してハーロックの思いを語ります。
・キャプテン・ハーロック(cv.井上真樹夫)
親から子へ。子からまたその子へ血は流れる。
永遠に続いてゆく。
それが本当の永遠の命だと、俺は信じる。
銀河鉄道999のテーマは「限りある命の尊さ」と言われますが、
限りある命が大切なのではなく、限りがあるからこそ精一杯生きる、
ということが大切なのでしょうね。
それに、たとえ命が永遠になったとしても、きっと心は死んでしまうでしょう。
(蛇足)
それにしても、子供の頃に見たメーテルは、何を考えているか分からない
謎の女性で、それこそ機械のようでした。
でもいま見てみると、意外と女性らしく、また人間臭く、なんだか
とても可愛らしく見えてしまいました。
・・・これが歳をとったということか!