sherlock さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人間の心って脆いな~
このアニメは今まで見たアニメの中で最も共感できるアニメだった
なぜなら綺麗事がほとんど無いからである
それぞれ心に問題を抱えた者たちが様々な感情・嫉妬を抱えながら前に進んでいく姿は非常にカッコ良かった
~第一の試練(人格入れ替わり)~
僕はこの人格入れ替わり現象で、人を区別しているのがほとんど外見であることに気付いた
個人的には、人は中身だと綺麗事を言っている奴に限ってその人の本質が見えてないような気がする(経験論)
~第二の試練(欲望解放)~
この現象で、人間が普段いかに周りに気を遣いながら生きているかが良くわかった
僕の中でこの現象が一番ココロを知るうえで大切な事かなと感じた
つまり、お互いが本音で語り合って初めて二人の関係がうまくいくのかどうかわかるわけで、僕から言わせると男性同士よりは女性同士の関係の方が偽りであることが多いのかなと思った(もし気に障った人がいたらすみません)
~第三の試練(時間退行)~
これは、過去に過ちや後悔をしてきた人たちにとっては大きな心の問題となり得る
僕はまだ二十年しか生きてないから過去の過ちと言われて特に大きな後悔はないが、これから人生の分岐点に立つことが多くなり間違った選択をしてしまうことがあるかもしれない
そのようなときにどうやって前に進んでいくべきなのかをこのアニメで学んだ
自分の過ちを全てやり直すということは自分の決断を否定し存在を否定することになる
従って、過去にとらわれず失敗を受け入れこの後どうするか=未来について考えて生きていくべきであると感じた
~第四の試練(感情伝導)~
この現象で、人がいかに相手のことを理解していないか、相手の表面的な部分しか受け入れていないということがよくわかる
僕のように普段自分を偽っている人間にとってこの現象は最も恐れるべき事態である
欲望解放とは違い内面の感情は偽っている人間ほど心に強く思ってしまうため制御できない
そして、周りの人間がいかに自分のことを理解できていないか気づいてしまう
次にキャラクターそれぞれの特徴を私的な考えを含めて述べる
まず、青木に関して、青木のようにバカなふりして周りを気にかけてるのが表立って現れてしまうと
良い印象を持たれることも多いが一部からは偽善者ぶってると思われるため僕の場合その辺りのバランスを読むのが非常に大変である
次に桐山。桐山は自分のトラウマからなかなか立ち直れていなかったが少しずつ前に進もうと努力していた時に運悪く(?)男性をボコボコにしてしまうという更なるトラウマを与えられかなり心に痛手を負ってしまった
しかし、やはり誰かに心配されている(思われている)という気持ちから自分も悲劇のヒロインになってばかりではいけないと、とりあえず不安な気持ちを仲間と共有しながら頑張っている
そして、稲葉。稲葉は本当に心が不安定な娘だなと感じた
特にみんなを疑ってしまう生まれつきの本性や思ったことはすぐ口にするが心の底にある素直な気持ちを言えない性格は自分の中に抱えてしまうと(僕の場合は)大変処理が難しい
だから、今回のような心の問題となるような試練を受けると一番対処に困ってしまう娘ではないかと思う
次は自己犠牲で自己防衛する俗に言われている偽善者太一
日常生活においてほとんどの人はこういう人に気づいていないかもしれないが以外に多い
しかし僕はこういう生き方が一番人間らしいのかなって思うやはり生物はまず自分のことを考えて生きていかないと生存競争に負けてしまうから、自分を庇いつつ皆に良く思われたいと思うのは普通のことなのかなと感じた
最後に自分にもっとも当てはまった伊織
伊織ほど自分と重なったキャラクターに初めて出会った
だから伊織の気持ちは本当によくわかる
基本的に伊織のような人間は人気者だったり周りから好印象を持たれている
だからこそ自分とのギャップがありすぎて一度自分を演じてしまうと引っ込みがつかなくなり永遠と自分を偽り続ける
そして、ある時自分を偽るのに疲れてしまうことが何度か訪れる(僕の場合そういう時は皆に見られないようにとにかく外部との接触を避ける)
ただ、こういう人間に共通して言えるのは、自分の本性が見られてどう思われようが気にしないが自分のせいで誰かが傷つくのは耐えられない…
従って誰かが傷つかなくていいように自分を偽り続けるしかないのだ(ここに関しては分かり難い表現ですがわかる人にわかってもらえれば大丈夫です^^)
これから先に関しては少しプライベートが混同してしまうためレビューとしては読まなくて大丈夫です
あと、話が重くなるので時々変な絵文字を入れます(笑)
僕は、伊織のように何かトラウマがあったわけではないが、いつもみんなの顔を気にしながら色々な顔を使い分けてきた^^
そしてやはり本当の自分を見失った^^
僕は基本的に本心を誰かに話したことはない(もちろん親にも…)^^
中学生くらいの時から自分を見つめ過ぎてちょっと他の人よりも冷めた考え(この世の理を少し理解した 笑)になってそこからは自分のような人に出会ったときに共感できる話ができればいいなと思っていた
しかし、やはりまだ自分ぐらいの年代では到底そんな人に出会えなかった^^
だから今の僕はみんなに合わせることで少しでも冷めた考えを忘れる事が出来たらいいなと思っている^^
ただ、結局一人になるとかなり楽で、そんな時に自分はいつも本当の自分じゃないんだなって実感してしまう
このアニメを見た人なら、そのおとなしい性格を含めた全てが自分じゃないのかと考えている人も多いと思う
だけど現実はこの伊織のように簡単ではなくて、僕の場合全てが意識的でその場で必死に考えている^^
親と話す時もとにかく親が喜びそうな話題を選び、友達(?)と遊ぶ時も君と一緒ならくつろげるというアピールをしようと考えてしまう
だから、比較的向こうに好感をもたれることは多い
ただ、その僕は僕ではないし実際僕は相手のことを何とも思っていない
家族と久しぶりに話した時も親に『○○(僕の名前)は○○が好きだったよね』とよく言われて、
『そうか、僕はあの時○○が好きだと思われていたのか』と客観的な内面を知らされた時の喪失感はつらいものがある
特に親しかった人に偽った自分がそのまま認識されていたときは自分が情けなくなる
また、久しぶりに会った友人に『○○君って何かキャラ変わったね』と言われた時、
僕は僕自身、昔どんな人間を偽っていたのかわからなくなっているんだと知ってしまい
改めて自分を見失っていることに気付かされる
もちろんこの話も全て話しているわけではないので悪しからず(>_<)
ひょっとしたら世間一般的には僕のことを精神異常者と呼ぶのだろうけど全く気にしていないし、むしろそうであって欲しいと自分でも願っている
はい、ということで少し話は長くなったけどこのアニメは色んな意味で考えさせられる作品だからおススメです(笑)