Smog さんの感想・評価
4.0
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
時代考証を活かした演出が秀逸。行商を通じて狼と人間の心の交流を描く作品。
ライトノベルが原作。
1期、2期ともに全13話。
原作未読。1期のみのレビューです。
中世ヨーロッパを舞台に、行商を通じて狼と人間の心の交流を描く作品。
ファンタジーにも関わらず、剣も魔法も扱わない時代考証を活かした演出が秀逸です。
一番の見所はストーリーでしょう。
この時代ならではの商取引をわかりやすく演出しています。
できるだけ多くの利益を得ようと商人が知恵を絞り、様々な思惑が交錯する様子が楽しめました。
事件の解決方法がワンパターンになる嫌いがありますが、解決までの演出は十分見応えがありました。
狼であるヒロインと主人公の、駆け引きにも似た会話のやりとりも見所のひとつです。
お互いに憎まれ口を叩きつつも、少しずつ心を通わせる様子はほほえましく感じました。
作画については、2008年の作品にしては少し古いかなという印象。
人物のパーツバランスが所々おかしいところがあり、違和感を感じました。
ストーリーを楽しむ作品だと割り切れば、特に気になることはないと思います。
声優はヒロインの小清水亜美さんがいい味を出していました。
「わっち」「ぬし」などのくるわ詞がステキでした。
駆け引きで盛り上げる演出は大好きですので、久しぶりに原作一括購入を決心しました。
それくらい魅力的なストーリーの仕上がりです。
会話の駆け引きを活かした演出が楽しみたい方にぜひオススメしたい作品です。