たんたんたぬき さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
利休
作品を評価する。それがどう言う事なのか?クリエイターではなくて目利きであると言う事、それが何か?を伝える作品。こういうレビューや評価をしているとこの作品の良さを強く痛感する。私がこう言った事をしていていつも不満なのは、自分の理想を具現化したいという欲求。良い評価者は良い作り手だと私は思っている。でも自分は何かを作った事なんて無いと思ってるなら、それは自分はまだまだだと言う事。クリエイターの多くの眼力はかなり鋭い。おそらく目利きとしてアニメを見る目はアニメのクリエイターには適わない。
そうやって話を発展していくと利休に繋がっていく。元々はただの茶人であった。しかし鋭すぎる目が過去の茶を不満に思い、より茶の道を高みに上らせようと自身で新しい茶道を考案していく。利休の茶室に始めて向かう古田にの心情をアニメが聞くとき身震いするものを覚える。利休がカッコよすぎる。この人に多くの武人がほれ込んだのが良く分かる。痺れると言う言葉を思わず使いたくなる玄人、目利き、そしてクリエイター。なおかつ思想家ですらある。深いと思わず言ってしまう。その人間としての深さに酔いしれてしまう。
しかも声優が良い。親父声優ばかりだけど、売れっ子声優しか知らないのならこれが大物と言うものだと言いたくなる。本当の声優は15~20年ぐらい越えたあたりで磨きが出て来る。それがこの作品を見ると良く分かる。古田役の役者声優さんも中々小物っぷりが出ていて良い。この作品の主役はこのアニメの続きがあるらしいのだが、そちらで古田になるらしい。アニメの主役は文句無しに利休。古田と言うのは、利休を傍で見ている狂言回しの部分がある。