九条 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
アニメが誇る最新最上の近未来。
最先端テクノロジーの代名詞である電脳化及び義体化が世間一般に普及している高度情報化社会を
その道のスペシャリストである士郎正宗が描く作品であり、アニメが誇る最新最上の近未来を切り開く。
科学至上主義に対する反発や、高度情報化社会の悪しき産物であるデジタル・デバイドや個人情報を
関連付ける問題も入念に検討されており、人ないし社会が、進化することを無批判に是とはしていない。
これは、電脳化及び義体化を実装していない時代錯誤のヒロイン(ミナモ)という存在からも明白であり
時代の流れから逸脱することを個性として認識し、それを否定することは、無意識の内に個々の領域を
侵すことを意味しており、地球上から駆逐する行為に等しいということを明確な理念として掲げている。
その意味において、電脳化及び義体化が能率を高めるといえども、飽くまでも選択肢の一つでしかなく
彼女の存在と電脳化は実装しているものの義体化は実装していない主人公(波留)がその所以である。