てけ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ストーリーの構成が特殊。でも内容は濃い
とっつきにくさはあるものの、見て良かった作品。
この物語は、時系列が特殊なんですよね。
{netabare}3→4→5→6→7→8→9→1→2(表)10(裏)→11→12
という順番。
2話がいきなりネタバレになっているという斬新な構成です。
それに、1話目は1話目だけで完結しているサイドストーリーなので、必要かどうか賛否両論あると思います。
私は世界観と黄泉の強さを描写するのためにあって損はなかったと思います。
ただ、それなら2話くらい使って、配置場所も変えて欲しかったかな?
{/netabare}
しかし、中盤から徐々に仕組みが見えてきて、最後にはすべてが繋がりました。
テーマは人間の内面にあると思います。
宿命に翻弄されながらも、必死に努力し続ける。
しかし、どんなに頑張ってもどうにもならないことがある。
一人の人間の心には、つねに相反するいくつもの想いがあります。
やるべきことをこなしていけばいいのか、合理的判断がいいのか、ただただ本能に従うべきなのか。
悩むくらいなら、いっそすべての考えを捨てられれば…と。
強くみえて心の奥底で弱さを持つ人、冷たく見えて暖かい人たち、「人間らしさ」がよく表れた作品だと思います。
{netabare}最後に泣きながら、一番大切な黄泉を斬った神楽。
「来ないで…手加減できないっ!!!」という神楽の叫び。
そして、仲間の言葉。
岩端「一番大切な人を斬った神楽には、もう切れないものはいない」
ナブー「痛みを忘れる。もう傷つかない。でも大切な人、作れなくなる」
これは心に響きました。{/netabare}
1話や2話で切ってしまった方はもったいない。
もし序盤の展開に納得がいかなければ、3話からでも見てください。
おすすめですよ!