けみかけ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
例えディストピアでも緩~く構えて楽しく過ごせればそれでいい♪ かつてないキュートな終末論とこの1年で最も印象深いメルヘンチックな傑作SFアニメ!
タイトルの通りに人類がゆるやかな衰退をしていき、かつて永劫を極めた文明は廃墟と化し、文化や技術も失われつつある遠い未来の世界・・・
いまや人類は小さな集落に身を寄せ合い、牧歌的な風景の中で食料の調達にすら頭を悩ますという旧世紀然とした生活をしています
ところが本作、コレと言って絶望感や退廃的な雰囲気には誰一人として覆われておらず、特に物語の語りべたる主人公の『わたし』の落着き様と小気味良い毒舌もあいまって終末に向かっている世界で健気に生きている人類の姿がかなりゆる~い空気を醸し出していますw
そこで衰退した人類に取って代わって地球の支配者となったのは、手のひらサイズの愛らしさと単純で明朗な思考、それに楽観的な性格を持った“妖精さん”なる新人類
たった一昼夜で廃墟に未来都市を建設するなど、人類を圧倒する技術と斜め上を行く発想を持っていながら、妖精さん達の目的はただひとつ
「楽しいことが好き」のただそれだけw
『わたし』達は毎度妖精さんが引き起こす摩訶不思議で愉快な事件に巻き込まれていく・・・
↑ここが大事なとこなんですよねw
最近のアニメではちょっと拝めなくなったSFネタの数々がギッシリ・・・『非生命体が知恵を持って人類に反逆するネタ』『機械が思考を持っちゃうネタ』『無限タイムリープネタ』『孤立した閉鎖世界で王として歓迎されちゃうネタ』などなど
これらSFヲタにはたまらんちょっと古めいたお話の全てに“妖精さんの仕業”というオチを付け足してやることで成立させる完成された構造を持っているのがかなり解り易くて好きです^^b
{netabare}
特に3~4話や10話が至高ながらも、小学生の頃にパイオニア計画やボイジャー計画の書物やNHKスペシャルを漁った元宇宙少年のオイラにとっては5~6話はちょっと特別な回でしたよ^^
はやぶさ擬人化のパクリぃ!?
あんなんと一緒にすんなや!
コチトラ外宇宙探査で宇宙人とファーストコンタクトしに行くんやぞ!\(`д´)ノ
{/netabare}
原作との相違点は構成の段階で時系列をシャッフルしていることにあるようなので、一篇(2話分)が完結したらば脳内で時系列を整理してみるのも楽しみの一つ
作画的には坂井久太キャラデザ、さらに沼田誠也をキーアニメタに参加させるとか、OPでの和田高明さん(朝、目が覚めて~蒼い夜♪まで)実に俺得とか
一見すると美味しそうなんだけどメンツが揃った割りには地味で、回によっては端的に作画悪かったりとかエンドロールに入ってから作画良くなったりとかメチャクチャですw
声優さんは中原麻衣さん、沢城みゆきさん、金元寿子さん辺りがいい演技なさっており聞きどころはタップリあるのですけど、なによりも10名以上が配役された妖精さんの声優が凄いwww
小林由美子、あおきさやか、明坂聡美、ささきのぞみ、小桜エツコ、新井里美、辻あゆみ、坂本千夏、真田アサミなどなど・・・
日本を代表する“奇声声優陣”をここまで揃えたことには感動しましたw
ってか笑いました^q^