ツバサ〆 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
省エネに勤しむ折木奉太郎が推理とい陰謀によって省エネ生活が崩壊していく…
自分は氷菓をまず、気に入った理由は、折木奉太郎という人物の生き方ですね。
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」という省エネ主義を貫く。
そして、何と言っても、推理力。さらに、物事にあまり関心がない性格。
人ってやっぱり、欲っていうのが存在して、欲をによっていろんな感情……例えば、嫉妬など人は常に抑え込む事ができない。
この折木は何事にも関心がないせいか、こういう感情も生まれない
なんとも羨ましい限りです。
彼も高校に入学して省エネ生活に勤しむはずだったが、姉に古典部存続のために入部を勧められる。
ここで、なんで折木も断らなかったのか?
おそらく、断る行為が逆に省エネじゃないと判断したのかと思う。
そして、もう一人、彼の省エネ生活を崩壊する人物が現れる。
そう。本作のヒロインである千反田エルである。
彼女といったら、成績優秀、容姿端麗、豪農の娘。
だが…天然(笑)
そして、彼女の口癖と言ったら「私、気になります」ですよね〜
24話すべての話で使われる言葉ですよね〜
あんなに子どもが何か欲しがるように、目をキラキラ輝かせて、間近で迫られたら、断りきれないね。
古典部にはもう2人いて、折木と中学が同じだった福部里志、伊原摩耶花。
この2人も彼の省エネ生活を崩壊しようとしてますよね。
福部里志は自称データベースで、いろんな知識は折木以上はあるものの、「データベースは結論を出せない」と言い張る。
まぁ、確かに、知識をいくら身に付けても、推理になると、頭の回転力であったり、物事を見極める力など知識とはあまり関係ない部分がありますね。
里志自身は「薔薇色の人生」…いわゆる、才能を持った人に憧れる人で、後半の話になるにつれ、折木の推理力に嫉妬するようになる
データベースは結論を出せないは現実からの逃げですよね。
現実でも、努力は実るが、才能には勝てない部分もありますよね。
そう思うと彼の気持ちも少しはわかる気がするが…
でも、折木の推理力って姉の影響力があると思うんですけどね〜
アニメでは折木の姉は世界中を旅し、何度か家に手紙を送っている
そして、チャットなどにも登場している。
このチャット、最初自分姉が出ているとは思いませんでした。繰り返し見ているうちに、閃きましたね。
「世界の外側の人間には嘘をついちゃダメだね」がキーでしたね。
映画編ではイリスに奉太郎を勧めたのも折木の姉だし、映画編で何事にもやる気を失った奉太郎にプールのアルバイトをやらせて、古典部の仲間によって元の奉太郎に戻るように仕向けたのも、おそらく姉(わかってやったのか、たまたまプールのアルバイトを勧めたのかはわからないが)
そして、文化祭では、怪盗十文字にいち早く気がついた姉はわらしべプロトコル(物々交換)で事件で重要なキーになる「夕べには骸に」を手鏡と交換する
これは、姉が帰る途中、「これを退屈しのぎになるかはあんた(奉太郎)次第よ」と言ったから、この事件の謎に察しがついて、渡したのだろう。恐るべき推理力‼
まぁ、折木自身もどの分野でも勝てる気がしないと言ってたからね
逆に折木が目指してるのが姉という感じもする。
氷菓はこの神山高校で起きた謎を古典部が解決するという話で、青春や恋愛も若干あります。
いろんな人の視点から見るのも面白いです。
自分がオススメするストーリーはやっぱり、イリス先輩(女帝)が出る映画の話ですね。折木の意外な一面も見れますし…
この氷菓を書いている米澤穂信さんは他にも「ボトルネック」など凄く面白いミステリーもあり、その中でも、氷菓はアニメ化したいい作品です。