ぱるうらら さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
異質な雰囲気を醸した作品
『氷菓』は小説原作、2クール(全22話)の青春ミステリーアニメです。
今作は京都アニメーションの製作による角川系列の小説をアニメ化したモノ。内容は今までに手掛けた事の無いミステリー系。過去の作品と見比べると少々お洒落な作品です。
個人的には、京アニはKanonやAirの様なエロゲ原作の恋愛モノ、そしてハルヒの様な(SF要素の有無は関係なく)非日常的な学園モノ?が一番良いと思いましたけれども。(原作そのものが良かったとも言えますが)
この作品の原作は『古典部シリーズ』と言われるシリーズモノです。2012年9月現在では第5巻まで出版されていますが、本アニメに於いては原作第4巻までの内容となっており、それぞれ『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』そして『遠まわりする雛』という4部で構成されていました。その中でも4部目は短編。話の時系列は一続きの短編ですが、人物の心情の変化からか少し印象が変化した気がします。
劇中で時折、同じ部でも展開が早過ぎて本当にこれは次の回なのだろうか?と、混乱してしまった事もありました。ミステリーとは関係の無い部分なために原作でもその部分を省略していた野かも知りませんが、ちょっとしたくだりがあっても良かったと思った場面もありました。
萌え要素、露骨なギャグ要素がないためにそれらを求めている方々には少々シビアだったかもしれませんが、独特な演出と日常の謎をテーマにした文学的?な会話の数々はなかなか味が出てました。しかし、小説でなくアニメとして一気に観ようとするには飽きるかもしれません。