りんご さんの感想・評価

4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

思い返すと今でも涙が出る。

久しぶりに毎週次回が楽しみで待ちきれないアニメでした。
2012年夏アニメでNo1です。

「置き去りにしたほうと　置き去りにされたほう
　どっちが辛いと思う？」
第２話の篤さんのこの言葉で号泣。
もう切なくて辛くて苦しかった。
なんで自分を見えたのが、よりによって恋敵なんだろうって、絶対思う。
「誰にも渡さない」なんて、切なすぎる。
見てくれないのに、触れられないのに、声も届かないのに。

死んだあとの話なんて誰にもわからないけれど、
死んだあとの気持ちなんて感情移入もなにもないのかもしれないけれど、
このファンタジーがなかなか考えされられて、余計辛い。

行き着く結末はひとつしかなく、
想像は容易だけれど、そこに行き着くまでの
３人の感情、心情の変化はとても見ごたえがあった。

全11話でよくまとめてくれました。

{netabare} 最終話のその後の二人が、写真だけで表現されたのが
物足りなく残念。
もっと六花ちゃんと幸せになった葉月くんを観たかったです。

篤さんも二人を見守り続けて成仏できたようで……。
素直に「良かった良かった」と思えました。
娘は葉月くんに似たけど、孫は六花ちゃんに似たので
おじいちゃんって呼んで欲しかったんだろうな。
叶わなかった願いを、少しでも叶えたいと、切実に思って
六花ちゃんと葉月くんを見てきたのであろう
篤さんを思うと、あぁ、泣けてきます。

「僕のことは忘れて幸せになってね」とか
「忘れないで誰のものにもならないで」とか
伝えたいことが山ほどあったはずなのに
結局なにも言わないまま
別れも冗談を混じえてあっさり二度目の別れを迎えた篤さんが、
なんというか……三人みんなの気持ちがわかるけれど、
振り返ってみると、篤さんに感情移入したのが一番多かったようです。{/netabare}

たくさん描かれた花はとても綺麗だったし、
エンディングがまた涙腺を緩める素敵な曲でした。
何より声優さんの力がすごかったです。
中村さんの恋する青年の演技、
福山さんも含め、入れ替わり後の演じ分け、
聴いていてこの二人でなかったら成り立たなかったと思う作品でした。

■ちょいちょい各話レビュー（ネタバレ注意）
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