タマランチ会長 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
宮崎駿の自画像
この作品は、宮崎駿自身の自画像です。
飛行機をアニメに置き換えると、ものの見事に監督の考えが読み取れます。
「豚」はモラトリアムの象徴。ポルコは、いい年こいて飛行機に夢中で、結婚すらしない。世の中のしがらみから逃げまくっているガキ。「社会的」には「豚」そのもの。自分自身のそんな一面を、監督は決してかっこいいものではないと思っているから、自嘲気味に「豚」と表現したのでしょう。
フェラーリンとの会話。余計なスポンサーしょって飛びたくない。おもちゃ屋の依頼で、巨大ロボットアニメなんか絶対作らないってことでしょう。
「飛ばない豚はただの豚」
パイロットとしてのトップを張れなくなれば、ホントただの甲斐性なし。彼は常にトップを張り続け、そして飛び続けなければならない。それが彼の意地。
そんな彼でも、飛行機マニアのかわい子ちゃんから言い寄られれったりする。それはそれでうれしいけども、その子と所帯を持ってもいいかななんて考えちゃうと、ちょっと人間に戻っちゃったりする。まあ、気の迷いなのですが。
プロ作家気取りのアマチュア作家だった自分には、とても共感できた内容でした。この作品、大好きです。