異文化 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
見てるときは面白かったけど、振り返ると不満点も。
嫁(リアル)が見たいというので、5歳の息子を連れて見に行きました。
見ているときは結構ひきこまれ、見終わったあとも満足だった。ただ、その後色々考察をしていると(アニコレをはじめた弊害w)色々と不満点が出てきた。
自分としてはストーリーは、①花と彼の出会い、②雪の成長、③雨の成長の3つに別れていると思う。
その中で作品のテーマでもある(と思う)、オオカミ人間という性質で悩みながら生きていく、という部分は言うまでもなく、②と③に集中している。
②と③を出すために①が当然必要なのだが、①における彼の死があまりにも唐突。え、なんで死んだの?みたいな。
そしてその「死」がその後の成長への何らかしらのつながりのあるきっかけとして描かれてればいいのだが、どちらかといえば独立した事象で、花と子供たちが苦労するという設定のためのきっかけにすぎないように思えた。
また、つかまっているロシアのオオカミ。なんかの伏線かと思ったが、いまいち回収されてないような気がした。あそこで登場させる意味はもっと持たせてもよかった(見せ方として)、と思う。
雪と雨の成長についても、雪は綺麗にまとまったと思う。が、雨については葛藤(特に花との)の描写が不足していたと思うし、母親放置して出ていくやり方もどうなの?とか思う。映像では堅い印象だし、わざわざ目を話した隙に出ていくやり方は演出上必要だったとしても、納得感は無かったなあ。
と、不満点をつらつらと書いてみたが、聞かれれば「お薦めだよ」と言える作品ではある。
あと、男親と女親では感じ方が違うかもしれないとも思った。
雨の独立を、「独り立ちしてハッピーエンド!」としてとらえるか、「旅立ってしまってさびしい」としてとらえるか。
自分は前者だったが、結構後者の人もまわりには多いみたい。
子供には向かない映画だとは思う。理解するのが難しいだろうし、感想を聞いても「悲しい話」というとらえかただった。