plm さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
王道だけど終盤テンプレ?バトルファンタジー。
曲がったことが嫌いな主人公が、非現実な世界に巻き込まれ、巨悪と戦う。
映像は綺麗で動きも滑らか、表情なんかも多彩。音楽もスタイリッシュで耳に残る名曲揃いだった。
声優も感情をぶつけるかのようなシャウトの上手い人が主人公役で、他も粒ぞろいで良い。
ただ……こんな一見して勧善懲悪モノの王道ストーリーなのだが、どうも感情移入できなかった。
それはなぜなんだろう?と考えていると、登場人物のほとんどが自己中心的であるためではないか。
こういったバトルものだと、誰かが自分勝手だったりトラブルメーカーだったりで、
物語のアクセル役として必要になるというのはよくあることだと思うが、
このアニメでは、復讐とか理想のために他の問題や犠牲は問わない、というようなキャラが多すぎる。
主人公でさえ、その気がある。気に入らなければ殴る、やりたいことはともかくやり通す。
成長物なんだからそれでもいいんだろうけど、肝心の成長描写が物足りず。
合理的な解決ではなく直情的な行動に走る。そしてそれがまかり通ってしまう。
それに敵味方問わず感情移入させようとする流れ、そこがどうもすっきりしなかった。
また、パワーバランスが整っていた序盤はいいが、終盤は既視感が凄かった。
"思いの強さ"で逆転するのは熱いのだが、それが毎度だと都合が良すぎる。
16話くらいからアニメオリジナルらしく、たしかにその辺からおかしかったので原作は良いのかな。
結局のところ15話までは普通に楽しめたので、上の批判めいた文は主に16話以降を指すのかも。
とはいえ終わりは軽視できない部分なので、やっぱりそれが心に残った。
好きなキャラはアマイモン。初期登場時のあの圧倒的差が良かった。(でもその後のアニオリェ・・)