plm さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
アルティメット・ケータイ小説
あと数話のところまで観ていたのだけど、なんだか進めなくなってしまった。
1期に比べてなんだか儚げで寂しげな雰囲気がある。
岡崎好きだったんだけど、嫌いな面も見えてくる。良くも悪くも人間性が知れる作品。
楽しいことうまくいくことばかりじゃない、一人が辿っていく人生、それを遠巻きに眺めている感覚。
またそのうち見直したいなと思いつつ・・。(話が重くなってきたところで中断)
----------------------------------------------------
なんにせよ全部みないと感想かけないなということで最後まで観た。
その結果……感情的には泣けるけど、理性的には釈然としないストーリー。
例えば{netabare} 汐と朋也がお花畑で和解するシーンは、そこだけみれば良かったなぁと泣けるけど、
そもそも朋也が育児放棄してなければこんなことになってないのに、
"育児放棄があったから"結果的にこの再会がうまれて感動的になっている。
さらに言えば渚の死すらもダシにされている感じがどうしてもある。
泣ける感動って「救い」からくるものだと思うのだけれど、
アフターの泣き所とされているのは、どちらかというと「不幸」か、
朋也の自暴自棄という"甘え"に対する「救い」しかなかったと思う。(本来あるべきは「挽回」では?){/netabare}
いったんマイナスにして0に戻す救いって何か違うと思う。
それは負の感情に落としこまれることによって生じる感動であって、つまり不快からの解放、
うんざりするほどの悲しみ、苛立ち、そういったものを感じさせておいて、救いの手を差し伸べる
溜めこまれていた不快の値が、そのまま反転して感動の値になるという仕組み。
でも自分はこの"不快さ"の部分を軽視できなかった。
一期は"弱い立場にいる存在"に対して支え合うことで救いがある、ところが好きだったんだけれど。
■不幸に浸ることで得られる感動
ようはどれだけ不幸かというのを見せつけて、感情移入させて同情を引く構成。
音楽と演出が素晴らしいので、その点では難なく惹きこまれてしまう。
でもアニメみてて、なんでこんな思いをしなければならないのかというほど中盤~終盤はだるかった。
それがこの作品が"後ろ向きな感動"だと感じてしまう原因だと思う。
家族愛とか、絆とか、これ深いかなぁ・・街の幸せを集めたとかの設定も原作知ってなきゃわからないし、
あの最終回でよくこんなに支持されているものだ。
まぁ冷静に見るアニメじゃなかったんだろう、直情的に見るべきアニメということか。
----------------------------------------------------
楽しんでる分には否定したくもないのだけど、大多数のレビュアーの熱狂具合がこわい!
これを理想のリアルだと信じてやまない人々が「感動した!」だけで
他人に「最高傑作アニメ!」と勧めまくるのは危険だと思う。
凄く共感できたレビュー http://www.anikore.jp/review/250934