くせ毛 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
街の呪いか、願いか
2期はほんまに15話からの内容が息を呑む展開だった。
「来年は三人で海を見にこような。」
…死亡フラグ立ててんじゃねぇよ。
と思いながら見ていたが、やはりそういう結果になってしまった。
過去から目をそむけ、何も清算することができず、ただ仕事に明け暮れ、前へ進むことができない朋也。
「進むことができるのなら、進むべきなんです。」
個人的にはこの言葉を思い出していたが、渚を失った悲しみから逃げようとしていた朋也には、確かに酷過ぎる、追い打ちをかけるような言葉だったかもしれない。
汐をネグレクト同然に扱う朋也。
このダメ男が。
と個人的には思ったが、あえて口にはしない。いや、できなかったのだろう。
…まぁいいや。
早苗さんとアッキーのもくろみで汐と旅行することになった。
汐が電車で言った「泣いていいのはトイレの中だけ。」を思い出してしまう。
父が自分から逃げずになんとか関わりを持とうと全てを犠牲にして生きてきたことを理解した朋也は、汐に対しての気持ちを変え始める。
朋也の誓いは天国の渚への、今まで汐を放り出してきたことの贖罪となっただろうか。
21話。
作者死んでしまえと思った。
旅行に行くときの汐の「おー」と挙げた右手も、前回出発した時より心なしか低かった。
ちくしょう。ちくしょう。
マジふざけんな。
渚に加え汐までも奪うのか。
その時の朋也にとっては
街そのものが呪いだったのだろう。
22話
パラレルワールドの話。
街の願いか。
かつてアッキーも渚の奇跡を見た「この街の願いの叶う場所」ですやすやと眠る汐の所へかけていく風子。
幻想世界と街の願いが集まる場所。その象徴だったのかもしれない。
街か…。
場所というのはやはり思いがこもるものだ。
小学校時代、長期休みによく世話をしに行ったウサギ小屋。人通りの少ない体育館裏にあったその小屋は、小さいころ友達が少なかった自分のよりどころだったように思う。今では取り壊されて、別の場所に移動されている。
人との付き合いが苦手なところが、なんとなく、渚や朋也に似てるかなと思った。
でもそんな自分でも、高校で某部活に入ってから、かけがえのない仲間ができた。
受験だ。
みんなバラバラになってしまった。
俺の場所は残ってるか。
まだ残ってるかー。
なんだか急に母校に帰りたくなった。