たんたんたぬき さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
エヴァインパクト
私この作品あんまり評価高くないです。ラストのせいです。映画も含めています。
この作品って精神的なシンパシーが無いとラスト付近はあんまり面白くないです。昔はこういうアニメありませんでした。近いアニメがZガンダムです。ファーストガンダムファンとZガンダムファンでがらっと意見が分かれました。でも結局はガンダム好きなんです。この作品ほど新旧のアニメファンで意見が分かれた作品は無いと思います。エヴァ後という言葉は重みがあります。客観的に見ればすごい影響を残した作品ですが、主観的にはさっぱりな作品です。
悪い評価ではないです。ラストだけのマイナスなので。そもそも最初から精神的に来るものが無かったのが大きいです。ただ当初からこれはすごい作品だと言うのは感じてました。ただこの作品に精神的な深い部分でかみ合ってる人と何か違います。今なら若さだと言えます。ただこの当事せいぜい10ぐらいの違いでしたし、後私の同世代でも精神的に来てる人一杯要るんですよ。私は何かこなかったですね。この作品を作る動機になった漫画ナウシカを先に見てしまったのも大きいと思います。イデオンベースで作ってるのがわかるのですが、やっぱりナウシカの影を感じます。庵野監督と一緒に漫画ナウシカに感動してしまった。これが良くないと思います。見上げてるから感動で着ますが、目線が同じになったらどうも感動できないです。他にもいろいろあると思います。全く精神的に嵌ったものが無いです。それでこれだけの高評価なので、それだけこの作品がすごいと思います。
私はスタートとラストならスタートを重視します。スタートが面白くないアニメは見るのを止めてしまうからです。私は余程評判が良くないと我慢して最後まで見たりしません。リアルタイムで止めてしまったら基本それまでです。だからアニメの良さはまずスタートダッシュを大切にします。映画なら最後まで見ますが、それでも見たいって意欲をまず大事にします。なんか惰性でみちゃったなって思ったときは最後面白くても評価は落としますね。
多くの人がかんじていると思いますが、何もかもが新しかった。この作品が元ネタだらけなのは知っています。でも庵野監督の天才性はそのアレンジと編集能力です。この才能は漫画家だと思います。終わりはいろいろな意見があると思います。しかしスタートだけは一流の漫画家にしか出来ない事をやります。
終わりについてですが、うーん言いたい事は良く分かります。TV版は置いて置いて、映画版は大きなお世話と…。結局私が精神的に嵌ってないので、エヴァワールドに浸って永遠を過ごしたいなんてなって無いんですよ。それであんな事されても嫌そんな事分かってるからと言いたくなるだけです…。私はアニメの魂を80年代に置いて来てるので、ちょっと庵野監督の捉えるオタクとは違うんだと思います。その立場からするとメンドクサイ人だなと思います。
この作品は一つの作品としてみると言うより、オタク史がエヴァ前、エヴァ後でどうなっていくか?の予言の書みたいです。その点で新約聖書を意識したようなタイトルは上手いと思います。本当にエヴァ後って何もかも変わってしまいました。私はこの作品より評価の高い作品は幾らでもあります。しかし90年代を代表するアニメとしてこの作品以外考えられないと思っています。
私にとって評価とはアニメ史の価値ではなくあくまで個人の感想の延長です。この作品がどれだけすごい影響だろうが知った事ではない。それをどう感じるのは私自身の心だと思ってます。