DOLLmimoza さんの感想・評価

4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

これは2度以上見て良さがわかった！

リアルタイムでの放映当時は山梨県のテレビ事情*TBSが
映らないということで見ることも出来なかったし、
NHKで「魔法少女まどか☆マギカ」というアニメがすごく
評判で、社会現象化してるとチラ見した程度でした。

DVDがレンタル店に全巻揃った頃に「魔法少女リリカル
なのは」シリーズ3作を借りたついでに借りた、
というのが私の最初でした。
要するに世間からかなりズレてたんですね。
〝魔法少女〟とタイトルに付いてるし、絵を見ると
どう見ても癒し系。なのはとは違うけど、ほのぼのアニメ
だろうくらいの認識でした。
(…が友人の「暗い話だよ」にやや引っ掛かってはいました)

1話冒頭の夢オチはそう気にならず(実は重要だったのは
あとで知る)、その後見ていてもやはりほのぼのっぽい。


…にしては続けて見ていても、主人公のまどかは
なかなかというか全然魔法少女にならない。
(キュゥベェと契約しない)看板に偽り有りじゃないか！
(11話でやっと契約しますが…)
え？それに3話ではマミさん死んじゃうし
(つうか魔法少女ものでこんな事例あったっけ？)
さやかはさやかで恭介の腕治すために魔法少女になる
契約してしまうし。そして新しい魔法少女さやかと
杏子の対立。魔法少女になる＝その代償・
自らの魔女化～
化けの皮がだんだん剥がれる営業インキュベーター。
さやかの魔女化…杏子の死(心中)～中略・*別項目で述べる
～やっと魔法少女まどか登場～魔女という存在を消す願い～まどかの存在は神化(？)
　
これら一度通して見ただけでは暗いストーリーの
印象しかなかったのですが…

その後も何回も何回も全12話を通して繰り返し見たの
ですが、印象はどんどん変わっていき、もう完全に
小さな女の子向けの従来の魔法少女ものとは違い、
これは新しいジャンルのオリジナルオトナアニメなんだと。で、OP「コネクト」もメロディが美しいなあという
感想だけでしたが、2回以上通して見ている内にこれは
暁美ほむら視点であること。そのことをかみしめながら
聞くと全く印象が変わり、今では神曲のひとつだと
言えます。3話EDから流れるKalafinaの『Magia』も
従来の魔法少女らしくない。(これもほむら視点)
でもこのアニメ本来のダークファンタジーさを伝えるのには充分過ぎる出来の曲でした。

※第10話「もう誰にも頼らない」
この短い(24～5分)の中でよくぞまとめたと思われる
シナリオ。ただ、最初見た時に1話でのほむらの転入シーンと比べて見た目おさげで性格全然違うし、これは何？と。
このルートだとまどかがやけに明るい(？)
「みんなには内緒だよ！」とか。
だけど見て納得。これで今までの謎が解け、ああ！なるほど！と。この10話を見てこそ1話や随所で、
転校して来たほむらがなぜ失意の顔や、悔しそうな顔を
していたか、やけにすでに知ってますっていう感じとか。
何回も何回も時間を遡ってほむらが〝変わらずには
いられなかった訳〟がようやく飲み込めます。

ほむらのゴルフクラブでドラム缶叩いての特訓シーン、
巨大セーラー服との戦闘、ネット参考での爆弾作り、
時間停止で射太(シャフト笑)興業でショットガン、
M92Fとカートリッジを拝借(？)は笑えました。

●泣けたシーン
第10話Bパート
まどかがグリーフシードを実は隠していて、時間を遡れる
ほむらに全てを託すシーン。
魔女にはなりたくないまどかの、願いを聞いたほむらの悲痛な叫びが心に響きました。

第11話Bパート
ほむらがワルプルギスの夜に戦いを挑み、足を挟まれ、
額から血を流し「どうして？どうしても…
何度やってもあいつに勝てない！」と時間を遡ろうとするが、「繰り返せばそれだけまどかの因果が増える…。
私のやってきた事、結局…」
ソウルジェムはみるみる濁っていき…
そこへまどか。「もう、もういいんだよ。ほむらちゃん」
*劇場版「永遠の物語」ではおでこの血をまどかがハンカチで拭ってあげるシーンが追加されてましたね*

第12話Aパート
「これじゃ死ぬよりももっと酷い…」
「ううん、違うよほむらちゃん」
「今の私にはね、過去と未来の全てが見えるの。かつて
あったかもしれない宇宙もいつか有り得るかもしれない
宇宙もみんな。」「…まどか」
「だからね、全部分かったよ。幾つもの時間でほむらちゃんが私のために頑張ってくれたこと、何もかも。
何度も泣いて傷だらけになりながらそれでも私のために…
ずっと気づけなくてごめん、ごめんね。」　「うん…」　　　もらい泣きしてしまいました。
*実はねえ…まどかとほむらの大親友というより百合っぽさ
が好きだったりします。もっとベタベタしてね。
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最初の出会いはレンタルDVDでしたが、ブルーレイ買っちゃいました。ローソンでのまどマギフェアは店をハシゴして
探し回るくらいだし。三ツ矢サイダー缶とか…
カレンダーとかグッズも増えました。
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脚本の虚淵さんが全12話を(普通１クールだろうと何人かで脚本は分担してしまうので、総合すると辻褄合わない
箇所が出てくる)一人で担当したおかげで統一していた
のではと。もちろん制作スタッフ全員の魂がこもっている
神アニメだと思っております。
劇場版[新編]叛逆の物語が12話の後日ストーリー・
完全新作だと聞いてるので、ものすごく楽しみに
しています。