ワタ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
シリーズ集大成、最高の大団円。でっかい感無量です!
シリーズ通して、これ程優しい気持ちになれて、心が温かくなる作品もそうないです。
さて、何から書いていこうか・・・
リアルタイムで本作(3期)の第1話を観た時、久々にARIAの独特の雰囲気に触れられたこと、
お馴染みのキャラクターに再会できたことに喜びもしましたが、
物語の終わりを予感させる描写もあり、一抹の寂しさがずっと胸をくすぶっていました。
その寂しさは話数を重ねるごとに増してゆく・・・
灯里との愛おしい時間を失うのが怖かったアリシアさんのように
ARIAの中に流れる穏やかな時間を、私ももっと感じていたかった。
でも必要以上に引き伸ばさず、しっかりと物語を完結させた潔さは評価されるべきだし
何より灯里達が一人前のウンディーネとなり、偉大な先輩のもとから巣立つまでを描く事こそが
プリマを目指してきた灯里達に対する最高の思いやりで、作品に対するこの上ない愛情。
3期のテーマである「はじまり」を予感させるラストシーンは、本当に感慨深かったです。
終盤の展開の素晴らしさは今更言うまでもありませんが、
個人的に一番印象深かったのは、第4話のトラゲットのエピソードです。
シリーズ全体を通しても一番と言っていいぐらい。この回だけは何度も見返してます。
前シリーズまでと比べて演出はより洗練され、作画も飛躍的に向上した感のある3期ですが、
この第4話は別格。演出・原画・作監を全て一人で担当した井上英紀さん・・・凄すぎますw
キャラの仕草や表情などの細やかさや、ゴンドラを漕ぐ時の力強さを感じさせる描写。
そして水面に映る夕暮れのオレンジの鮮やかさといったら、もう言葉もありません。
”今の自分が未熟なら足せばいい。やわっこくなれば、どんなものでも吸収することができる”
この回では灯里と、他のシングル達との交流が描かれるのですが
そのシングルの一人である杏が自分の気持ちを語るシーンで感動。不覚にもウルっときました。
「やわっこく」って表現が好き。失敗するとすぐ萎縮してしまう私にとって
大袈裟かもしれませんが、杏の生き様は理想というか、目標ですね。
私が思うARIAの一番の魅力は、登場人物のセリフだと思います。
思わずはっとさせられたり、何度も勇気付けられたり・・・
作品独特の雰囲気によるものなのか、ほんとストレートに響いてくるんですよね。
恥ずかしい独白混じりのレビューでしたが、最後まで読んで頂きでっかいありがとうです。