Smog さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
シュールでミステリアスな大人の絵本
ライトノベルが原作。
全13話。原作未読です。
人類が衰退した世界を舞台に、新人類である妖精と旧人類の交流を描いた作品。
ぽわーんとした作画にシュールな展開、音を控えめにしてギャップを引き立てる演出が印象的でした。
一番の見所は、絵本のような世界観でしょうか。
楽しいことが大好きな妖精の純粋さゆえの残虐性。
妖精と交流することで利益を得ようとする旧人類の思惑。
よくよく見るとかなり黒い世界観ですが、それを作画や声優陣の演技でやわらげています。
はっきりと主張しないミステリアスな雰囲気は、人によって解釈が変わるメッセージ性の強い絵本という印象でした。
ストーリーは時系列をバラバラに作ってあり、最終回に向けて少しずつ伏線を回収します。
ミステリアスな世界観で次回予告がないこともあり、先が読めない展開は引きつけるものがありました。
序盤はなんだかよくわからないと思いますが、ガマンして見続けることで、たくさんある伏線を少しだけ回収できます。
これだけ謎が多いと、少しの伏線回収でも満足感が得られるから不思議です。
序盤で諦めずに最後まで見て欲しい作品です。
ラノベ原作ということですが、「これはどうやって文章で表しているんだろう?」と感じる場面が多く、原作が気になりました。
シュールでミステリアス、絵本のような世界観を楽しみたい方にオススメしたい作品です。