RYO-K さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
キャラの立場、思惑、そして時間が見事にクロスする演出
原作未読のため、あくまでアニメの内容について。
序盤で登場するキーワードが
「誰が主人公か」、という事。
物語としては主人公を特定せず、
主要人物達それぞれの思惑が交差していく様を
描いている。
そのため、物語の視点が良く変わるのだが、
それだけではなく時系列も前後する。
難解な物語を更に難解にする演出だが、
個人的には徐々に明らかになる設定・背景、
という手法は好印象。
そもそも多重視点で進む作品のため、
登場人物が多い。
しかも似たような名前だったり、
覚えにくい名前だったり、と把握が困難。
さらにどの人物がどの所属か、どういう関係か、
どういう状況か、という構成を覚えるのも大変。
ただ、そういう忙しいアニメは
嫌いではないため、これも個人的には好印象。
とにもかくにも、原作のスケールがデカく、
その一部を圧縮してアニメにしているため、
設定把握がとかく困難。
その上詳細説明、キャラの設定描写が極めて少ない。
考えながら観る、という点では見ごたえがあったが、
キャラへの感情移入がしづらかった。
各立場にてテンポよく進む物語と、その交差具合、
明らかになっていく設定を楽しむ作品だと思う。