柚稀 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
セカイの片隅で流れるラヴソング
北海道、札幌-とある高校。
そこには付き合い始めたばかりのふたりがいた。
彼女の名前は“ちせ”、彼の名は“シュウジ”。
一緒に登校したり、交換日記(僕には経験ないけどw)を始めてみたり、恋人同士ってのに慣れなくって、お互いぎこちなさはあったけど、初々しいふたりだった-。
その頃、日本はもとより世界は終焉に向かっていた。
激化する戦争。終わりの見えない争い。
しかしながら情報規制のなかで人々は、自国は今、世界は今、どのような状況下にあることも知らず、明日が来るのが当たり前であるかのように日々を送っていた。
そんな矢先、札幌は爆撃を受ける-札幌空襲。
崩壊し、見るも無残な状態になった街の中で、シュウジは1人の少女を目にする。
光を纏い、背中に羽根を生やしたそれは“最終兵器:ちせ”だった。
“のろま”で“ちいさな”僕の彼女は兵器。
自分がちせなら(…とは考えたくもないが)彼氏なんて作らない、と思った。
身体からミサイルが飛び出すような兵器である自分を拒絶されることはわかっていて、恋をしようだなんて思わない。
余計に辛くなるのは目に見えているのだから。
でも、ちせは恋をする。好きになって、傷ついて、苦しくて、でも諦められなくって、どんなに涙を流しても恋し続ける。
恋をする-それは彼女にとって大切なことだったのだ。
シュウジの言動には前半なんかは度々イラっともしたけど、
後半、ちせと生きると決めたあたりからは共感できるようになった。
おかげで後半は涙ぼろぼろ。゚(*ノДノ)゚。どうしてくれるんだw
さらに“戦争”によって物語はどんどん言いようのない虚しさを感じるようになる。
説明が極端に少ないので、実際問題何と戦って、それぞれの国々が何をしようとしているのかはさっぱり見当もつかないのだけれど、
それまでの学校に行って、友達と遊んだり、恋をしたり…そんな日常は街ごと跡形もなく消えて、
人々の人生はどんどん狂っていく。
友人をなくし、恋人をなくし、家族をなくし…。
特にシュウジの幼馴染、アケミには泣けるというか、ほんと見てられない度合いの嗚咽ものだった(僕はかなり涙腺が弱ってます…)
キャラデザ…うーん。
声…うーん。
方言…んん!?
ラスト…ポカ───( ゚д゚ )───ンってなったけど、僕は嫌じゃないかな。