凡打 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
子供の「覚悟」
主題歌でも有名なこの作品は、地球を守るため、15人の子供たちが巨大ロボットのパイロットとなって戦うという設定の物語です。
なにより僕がこの作品を見ていて、「すごいな」と思ったのが、「ロボットを動かすとパイロットは死ぬ」という設定上のルールです。このルールがあるため、子供たちが幸せそうにしていると逆に心が痛み、感動します。まだ子供である15人が、「何のために戦うのか」「この地球は守る価値があるのか」と葛藤しながら成長していき、死んでいってしまうのを見ていくことになるので、非常に悲しい作品だと思います。制作側は、この子どもたちの葛藤を、その年代の子供たちに見させたかったのではないかと僕は思いました。
伏線がかなり貼られていて、ほとんどがキチンと回収されるため、そこに注目しても面白いです。
ただ、物語の最後の方の子供の心理状態の変化が少しかぶっていて、少しマンネリ感がありました。
必死にもがいている子供たちとは対照的に、冷めた目で見つめている大人たち(一緒にパイロットに志願した、田中さん・関さん含めて)に対して、声をかけたり、カウンセリングしてあげたりしてもっと守ってあげろよ、と非常にもどかしい気持ちになりました。
しかし、それと同時に、実際に子供の命が軽んじられているのが現在の世界の現状なのかなと考えたりしました。
最後は少ししんみりと、静かな雰囲気で終わっていき、見てよかったなと思いました。