入杵(イリキ) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アイドルを目指す少女達の努力する姿勢に感動
THE IDOL M@STERはナムコが2005年に稼動開始したアーケード用シュミレーションゲームである。個性豊かな9人のアイドル候補生から1~3人を選び、いかに多くのファンに支持されるアイドルへプロデュースする事が出来るかを競うというゲーム。現在は稼動しておらず、X boxに移植した箱マスやアイマス2、DS用のアイマスDS、携帯用ソーシャルゲームのモバマス(シンデレラガールズ)などがある。
第一話はアイドルの紹介がテレビ取材の形式で行われており、ストーリー性は皆無である。決して一話切しないで欲しい。
本作はSF要素満点の前作「アイドルマスター XENOGLOSSIA」と違い、THE IDOL M@STER2を原作に、現代日本の芸能事務所を舞台に12人の女性アイドルたちがスターへの道を歩んでいくという原作の骨子の通りのストーリー構成である。
劇中歌は原作ゲームの劇中やその関連CDを通じて発表されてきた、登場人物たちの担当声優が歌うアイドルソングの数々が豊富に流用されている。
感想
作画が綺麗で、個性的で可愛く魅力的な女性キャラクターが沢山登場する本作は、彼女達が真剣にトップアイドルになるべく懸命に努力し、時には壁にぶつかりつつも、仲間との助け合いにより、困難を乗り越えていく。脚本はアニメオリジナルながらクオリティが高く、青春群像劇としての評価が高い。特に20話の「約束」を歌う場面は涙無くして見られなかった。序盤から中盤の日常場面の多い展開、中盤から終盤のシリアスながらも仲間との助け合い、友情が描かれた展開。どちらも微笑ましく美しい。
全てのアイドルの話は盛り込まれていたものの、配分が、美希・千早・春香に対して重くなっている。これは彼女達のアイドルに対する姿勢が他のメンバーと違い明確でなかったことが要因だろう。彼女達は自分自身を見つめ直し、夢について考え、成長することが出来た。しかし、トップアイドルになることをテーマにしている割には、ライバルが居なかったことは残念だ。黒井社長は私怨で765プロを潰しに懸かっていたが、切磋琢磨出来るライバルが居ても良かったのではないか。なんだか簡単に売れすぎて説得力に欠けた。
総評
可愛くも魅力的なアイドルが、時に苦悩し壁にぶつかりながらも仲間とともにトップアイドルになるべく努力出来た点が素晴らしく、観ていて勇気を貰った。
未視聴で興味のある方は是非。