入杵(イリキ) さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
現実味があり面白かった
防災・危機管理の視点から学術的に現実に起こりうる被害を考察した上で、巨大地震が発生した東京を舞台に、一人の少女を中心に被災者の目線で物語が展開されていく。
ニュースキャスターには滝川クリステルが出演。
ノイタミナ作品の初回平均視聴率としては最高の5.8%を記録した。第13回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞作品。
あらすじ
{netabare}
2012年7月21日、土曜日。夏休み初日、中学1年生の小野沢未来は、弟の悠貴のお守りとして、一緒に東京のお台場へロボット展を見に来ていた。最近何かとイライラしていた未来は、「こんな世界、こわれちゃえばいいのに。」とインターネットに書き込む。
その時、マグニチュード8.0の海溝型大地震が発生し、地面が揺れた。レインボーブリッジの崩壊、東京タワーが倒壊するなど、東京が大きな被害を受けている中、未来と悠貴はお台場で出会ったバイク便ライダー日下部真理の力を借りて、世田谷の自宅へ帰ろうとする。
{/netabare}
感想
東日本大震災発生前の作品であることから、想定内の被害であること、また、残酷な描写が無いこと(あれば良い訳ではないが)など罹災地域の状況は現実味が感じられない点も多少あった。
OPでは崩壊した東京の名所の映像があったが、フジテレビは無傷であった。耐震強度が気になる所である。
被災者である主人公、未来が被災することで、家族の絆が深まった点などのヒューマンドラマは良かったと思う。
{netabare}中盤からの弟の変化は見え透いていて頂けない。もう少し工夫して欲しかった。死因は脳溢血だろうか。{/netabare}
もう少し突っ込んだ防災演出や視聴者へのアピールが欲しかった。
総評
地震のシュミレーションという特殊なテーマを持った本作は、被災者の描写や、主人公が家へ帰るまでの道のりなどを丁寧に描いている。興味を持った方は是非!