たんたんたぬき さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
高校生活
この作品がハルヒと同年にやったのは多分偶然じゃないと思っています。2000年代がアニメにとって日常の時代だったなと強く感じさせる作品です。一般向け非オタクなんて言われてしまうアニメだと思うのですが、私この作品ハルヒと根底の部分はおなじじゃないかと思います。青春、高校生活。今すっかりこんな作品ばかりになってしまいましたが、その流れを引き起こしたのがハルヒだったとしたら、この作品だってラノベの側じゃなくてアニメの側からもこういう流れを一緒に作って行ったのだと思います。
この作品やっぱり中盤のタイムリープの無駄使いと、後半のなんであんなに無駄な使い方したのーって後悔のストーリーの流れが美しいのが一番だと思います。実際これに千秋のナイスアシストで王道のハッピーエンドになりながらもどこか切ない別れも絡めると、喜びと悲しみを同時にあわせる上手さだと思います。こったストーリー、テーマ性メッセージ性、作家性。そういうものじゃなくて、展開の面白さだと思います。短い映画の中で多くの事を伝えるって難しいと思います。そんな短さを逆手に取った何かを伝える事は別にして展開の妙だけでストーリーを組んで楽しませる。娯楽とはこうだなと思います。
私この作品で伝えたかった事ってストーリーじゃないと思うんですよ。多くの人も絶対思うと思うんですよね。雰囲気や空気だと思うんですよね。そいつが青春や高校生活ってのを伝えてるんじゃないかと思います。
同世代の思春期の陰ってものを求める視聴者にはあまり楽しめないかもしれませんが、逆に自分には無い眩しい若さを見て楽しむならこの作品合うなと思います。最後におじさんっぽくなってしまいました…。