maruo さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
他人の人生を生きて気付いた大切なこと B+
原作未読
主人公は何らかの大きな罪を犯して死んでしまった名前も分からない人間です。
輪廻の機会を得るためのテストを受けるために、自殺してしまった小林真という中学三年生の身体に魂を宿し、自分の犯した罪を思い出すために修行することになります・・・。
小林真として生きることになった主人公は、前世の記憶も小林真としての記憶も~勿論何故自殺したのかの記憶も~ありません。
所与の人生が既にあるわけですが、主人公は真として振舞いきれる訳がありません。
真らしからぬ言動をしては、周囲を驚かせ戸惑わせることとなります。
真の家庭環境は良くないどころかむしろ最悪です。
また、学校に行っても友達が一人もいませんし、周囲からは無視されているどころか、イジメを受けていたような素振りすらあります。
そんな中で、真は絵の才能があり美術部に所属していて、どうやらそこが唯一の居場所だったようです。
カラフルというタイトルは、そうした才能を持つ真が物語の最後で導き出す一つの答えにつながっています。(これはぜひご覧になって確認していただきたい)
本作は、不倫、援助交際、イジメなどの問題が横たわっており、明るく楽しく観るというタイプの映画ではありません。
なので、見る人によってかなり評価が分かれる作品だと思います。
しかし、主人公は仮初の人生の中でも、友を見出すことを契機として、所与の人生を変えていくことになります。
これはとても小さなことかも知れませんが、我々にとっても大切なことを思い起こしてくれるのではないかと思います。
私はこの映画を結構楽しんでみることができました。
主人公には余り感情移入できませんでしたが、視聴中に次どうなるのだろうという興味が止まらなかったからです。
最後も後味が悪い終わり方はしていませんので、少しでも気になった方はご覧になってはいかがでしょうか。
※声優についてはいろいろいわれていますので評価していませんww