Вистерия さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 2.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
気前のいい大森監督による声優群像劇
まぁアレですよ。
DTBシリーズが終わってしまった喪失感に苛まれながらボーッとTVを眺めていると
夜桜四重奏のヤスダスズヒトさんの絵が画面で踊り狂ってるのが見えた訳です。
ああ、次はアニメオリジナルじゃないし一度読んでるから消化試合だなきっと
とか思いながらそれこそ廃人のごとく涎垂らして失神しかけていた訳ですよ。
それで取り敢えずこのままじゃいかんとPC立ち上げて
デュラララ!公式サイトで制作スタッフだのキャストだの調べていたらもうぶっ飛びましたね!
バッカーノスタッフというのは容易に想像出来ることでしたがこの声優陣。もう馬鹿かと。
監督が自分のギャラを削ってまで揃えたらしいですからね。この異常なキャスト。
なんたってメインが
沢城みゆき、宮野真守、花澤香菜、神谷浩史、小野大輔、福山 潤という時点で
今時の萌豚も腐女子も大量に水揚げちゃう気満々な上に脇を固めるのも
伊瀬茉莉也、喜多村英梨、うえだゆうじ、中村悠一、小林沙苗、梶裕貴。
更には大塚明夫、藤原啓治、大塚芳忠、小山力也などなど大御所まで揃えて何をやらかす気なんだと。
最早青春群像劇というより声優群像劇じぇねえか
と突っ込まざるを得ないラインナップに驚天動地の震天駭地で阿鼻叫喚ってヤツですよ。
まぁちょっと言い過ぎですけどDTB終わった寂しさを紛らわす為に
絶対面白いぞ花澤香菜も続投だぞと言い聞かせて若干プラシーボ効果狙いつつ期待に胸と股間を膨らませて待機していたわけなんですが、やっぱりね。
ああ案の定こうなっちまったかと。
もうぶっちゃけた話すると自分そんなに声優オタクでも腐女子でもないし原作既読なので純粋にひとつのアニメ作品として視聴しようと思って観てたんですよ。
これだけ揃えれば声優の技量は問題ないだろうし成田良悟の原作だしあとはどう料理するかっていう話になるので。
しかしまず思ったのがどのエピソードも気持よく燃焼させてくれない。
2クールあるからか全体の展開が遅くてウズウズしているのに
伏線を回収してここぞというときに、はい盛り上がりました、で、よーしようやく祭りだテンション上がってきたぜと準備しているうちに、はい撤収次行くよーっていう。
つまりシリーズを通した構成が上手く出来ていないんですよ。
1週間に21分しかないTVアニメでは特に
伏線を張る描写と回収する描写はバランスが大切です。
キャラクター紹介や伏線張りに時間を掛け過ぎて遅々として進まないのはロジカルな構成の作品にはありがちですが
事件と問題提起の描写がクドい分、謎解きがあっさりしているように感じて思ったより爽快感がない、悪いパターンの典型がこの作品です。
まぁ原作付き、特に活字であるライトノベルが原作の作品にありがちなのですが、
脚本やシリーズ構成担当者、監督がどこをどう添削してTVシリーズに落とし込むかで作品の良し悪しが決まります。
原作が優れていればいるほど目立つんです。ここが。
作画面では
背景はしっかりロケハンして再現度高くしているなと分かったのですが
いかんせんキャラ作画が…遠目に写るときは中々の確率で崩壊していたし、
アクションシーンのしょぼさといったら目も当てられませんね…
とかコキ下ろしてしまったけどそんなに嫌いじゃないんですよ、デュラララ。
ジョジョも5部が一番好きなくらい群像劇大好きっ子ですから。
沢城さんのセルティも可愛かったし、ね。
ってなわけで評価3.3くらいで妥当だと思っています。
あーまたレビュー長くなっちゃったな。