「けいおん!(TVアニメ動画)」

総合得点
90.3
感想・評価
9682
棚に入れた
36941
ランキング
56
★★★★★ 4.2 (9682)
物語
3.9
作画
4.1
声優
4.2
音楽
4.4
キャラ
4.3

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もはや私的なよもやま話です

 原作は未読。
 まあレビューや感想なんてものは、結局のところ自分の好き嫌いや面白いつまらないを
書いているわけで、主観的なものに他ならないんだけど、あまりにも個人的バックボーンを
よりどころに作品を持ち上げることはしないようにしていました。
 例えば、
 作品舞台が自分の地元だとか
 登場キャラの境遇が自分に似ているとか
 好きな声優さんが出ているとか
 スタッフに知人がいるとか

 ただ、この作品に関してはそれができそうにないです。
 昔、相当熱心にバンド活動をしていたこともあって、どうしてもひいき目で見ちゃったり
します。
 特に、小ネタの数々はバンド経験者なら判るような、「バンド活動あるあるネタ」に
なっており、やたらとそれを楽しんだり、懐かしがったりしちゃいました。バンドやって
いた人なら、一つや二つは同じような経験がしたことがあるんじゃないかな。

 アニメに限らず、漫画、小説、ドラマなども含めて、バンドものと言うと、プロを目指す
とか、コンテストの優勝を目指すような上昇志向を持ったものが多く、その中でメンバー
間のゴタゴタがあったり、バンド内恋愛が起きたりするんだけど、この作品における
「放課後ティータイム」は、口でこそ「目指せ武道館」などと言っているが、実際は
ゆるゆると楽しんでいるだけで、特に大きな事件は起きない。
 何もない分、逆に皆で演奏をして音がばっちり合った時の気持ち良さみたいな、バンドの
楽しさの原点的部分を、凄く作品から感じた。
 他では見られないバンドものという意味では、ある意味新鮮な作品だが、よくよく
考えるとバンドやっている人はこっち寄りのスタンスだった人の方が多いはずで、そういう
意味ではバンドものとしてはむしろこちらの方がリアルなのかもしれない。

 いわゆるバンド活動そのものだけではなく、日常シーンもよく描かれているが、これが
また楽しく、懐かしくもある。
 実際、思い返しても演奏や練習だけでなく、メンバーと一緒にお茶したり、飯食ったり、
遊びに行ったりしたようなことも含めて、楽しかった記憶として残っている。

 ある意味うまいなと思うのは、使用楽器の設定が女子高生が背伸びをすればなんとか
なりそうな範囲で、センスのいいチョイスをしている。唯のレスポールは別にして(笑)。

 なんと言ってもキャラの魅力で持っている作品の印象があるので、個々のキャラについて
思うところを・・・。

平沢 唯
 女子高生がレスポールを買ってしまったのは、ちょっとびっくりしたけど、第一印象って
結構大事だったりする。
 楽器選択に関して、自分の体型や音楽性で選ぶのは当然ありなんだけど、それで
いまいちなデザインやカラーの楽器を使っていると、あまりテンションが上がらなかったり
するわけで、それなら重かろうが何だろうが、色形で入った方がいいかも。
 唯はこのギターが大好きみたいで、名前付けたり、抱きかかえて寝ちゃったり
してますが、実際にもこの手のギタリストが結構いました。
 なんかギタリストって、他の楽器奏者以上に担当楽器を愛している印象があって、
そういう意味では唯のやっていることって、ある意味ギタリストらしいなって感じ。

秋山 澪
 自分がベーシストで、更にジャズベース使用者ということもあって、個人的に一番目が
入ってしまった。
 加えて、自身が怪我をした時はそれほどじゃないけど、他人の傷を見たり、痛い話を
聞くと、体の力が抜けちゃうようなタイプで、そういう意味でもシンパシーを感じて
しまった。
 自分は右利きなんですが、過去に左利きのギタリストと何人かバンドを組んだ経験が
ありまして、彼らは楽器屋で左利きコーナーがあると、やっぱり目が輝くんですよね。澪が
楽器屋に行ったシーン(11話)は「ああ、なるほど」と思ってしまいました。

田井中 律
 楽器選択は性格によるものなのか、過去に一緒だったドラマーは律みたいな人がやたらと
多かった。いい加減なところもあるんだけど、明るく社交的でムードメーカー的存在。
 ライヴではヴォーカルやギターの方が目立つんだけど、メンバー個々を知ってしまうと、
その性格が強みを発揮するのか、バンド内で一番もてるのがドラマーというパターンが
多かったな。この作品では異性が出てこないから、「放課後ティータイム」で誰が一番
もてるのかわかんないけど。

琴吹 紬
 いやらしいことを書いてしまうと、一番欲しいメンバーだよねえ。お金持ちで系列に
楽器屋があって・・・。
 さすがに唯のレスポールの値引きみたいなことを毎回頼むのは気がひけるけど、バンド
やっているとエフェクターやら、小物やら意外と買うもの多いわけで、こういう娘が
メンバーにいたら、甘えてしまいそう。
 それまで特にやりたいことが無かった唯がバンド活動を始めることで、充実した日々を
送るというのは、作品の大きな要素になっているけど、紬もそれまでの日々とは変わった
印象が強い。彼女の場合はお嬢様境遇のせいか、一般的生活の経験があまり無かった
みたいで、バンド活動によって、それが経験できることを喜んでいる様がなんとも
微笑ましい。

中野 梓
 彼女の愛器はフェンダー・ムスタング。90年代以降は人気があるみたいだけど、80年代
初頭はあまり人気が無かった。ただ、個人的にはその頃から、音はともかく、小振りな
デザインから「小柄な女の子が、ムスタングやレスポール・ジュニアを持つと可愛い
だろうなあ」と思ってまして、彼女が見た時、「ああ、これこれ」と思った次第。
 最初はジャズ研入ろうとしたみたいだったけど、「本物のジャズとは少し違った」
みたいなセリフが結構、気になってました。ジャズ研はフュージョン寄りだったのか?。
 本物のジャズって、いわゆるモダンジャズのことを言っていたとして、そういうのを
やりたかったのかあ。そうだとするとムスタングじゃなくて、いわゆる箱物ギターの方が
いいような気がするのだが。ムスタングでジャズやってもおかしくはないんだけど。

投稿 : 2012/08/18
閲覧 : 274
サンキュー:

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