plum さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
食事シーンへのこだわり
2000年・2001年に18禁アニメとして発売されたOVA。「A KITE」に続く梅津泰臣アニメです。現在レンタル店にあるのは、3分程度のエロシーンをカットした、Inter National Versionだと思います。エロシーンは重要ではないので、こちらで全く問題なし。また、2004年に全13話のTV版が放映されましたが、4年前のOVA版の方が遥かに素晴らしい出来です。
現在よりも科学がちょっぴり発達してそうな、そうでもないような世界で繰り広げられる、ハイパークライムアクション。主人公の海空来(みくら)による格闘とガンアクションは、最近のアニメを遥かに陵駕する動きです。
一番の見所はアクションシーンでしょう。お得意の発泡スチロールのように飛び散るコンクリート、派手でカッコよく気持ちがいい海空来のアクションシーン。ただ、個人的に興味を持ったのが”食事”のシーンです。この食事シーンというのが作中何度かあり、食事をする人物の動きや料理そのものが、かなり細かく描かれています。初見のときはあまり気にしていなかったのですが、後のTV版MEZZOの監督インタビューを聞いて納得しました。梅津氏は、この作品で”擬似家族を描きたかった”そうです。食事というのは家族の象徴のひとつであり、食事シーンに拘ることでそれを表現したのでしょう。食事シーンのクオリティが高いアニメって珍しいですよね。
あと見所(聞き所?)として、故広川太一郎によるアドリブがあります。もしかしたら好まない人もいるかもしれませんが、あの独特のアドリブでのセリフ回しは、誰にも真似できないもので、聞いていて楽しくなってしまいます。言ってるセリフ自体は寒いんだけどね。
最後に。始めに少し書いたオリジナルバージョンにおけるエロシーンですが、今時のアニメでは見られない描写であり、一見の価値があると思います。こんなエロシーンは、見たことないなぁ・・・。ただ、あくまでもエロは本筋ではありませんので、ご注意を!