ものぽらいざ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
トトロとポニョとかみちゅ!を足して3で割った感じ
瀬戸内海を舞台にして、都会から引っ越してきた、母子の物語。
田舎の風景を丁寧に描いているところはすごく好感を持てるけど、IGらしい絵作りがマイナスに働いているところもある。
物語はタイトル通り、亡くなった父からの「ももへの手紙」を中心に展開されるが、喪失感のある家族愛に偏らせることなく、そこに陽気な妖怪と噛み合わせることで、うまくバランスをとっている。
【追記】
「ビブリア古書堂の事件手帖 2」を読んで同じような物語があったので追記。
その物語は長年仲違いしていた父娘がいて、亡き父の形見の本の中に手紙が挟まっていて、「ももへの手紙」と同じように『晶穂へ』と綴られているだけだった。思っていることをうまく言葉にできなかったことを示すと同時に、その本を通じて言いたいことを何とか伝えようとしていた。でも、この話はそれだけでは終わらずに、それでも言葉に表すことの大事さを話の結論として結んでいた。
これが「ももへの手紙」と大きく異る点。「ももへの手紙」は良い作品なのにあまり感動できなかった理由がわかった。
{netabare}
「ももへの手紙」は最後まで一言だけ。
うまく言葉にできなくても、誤解を与えることになっても、伝えることが重要だと考えているので、本作品の評価を少し落とします。
{/netabare}