Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「わたし、ぼんぼるっ!」
この作品の主人公は、高校2年生の松前 緒花(まつまえ おはな)。東京で母親と2人暮らしをしていたが、とある事情から祖母の経営する温泉旅館「喜翆荘」で、学校に通いながら住み込みの中居として働くことになります。
こうして「喜翆荘」で働く従業員や仕事に触れながら成長していく主人公を描いたものです。
この作品は、P.A.WORKS 10周年記念アニメーション作品として制作されたからでしょうか、まず作画のクオリティに圧倒されてしまいました^^
まず、nano.RIPEさんが歌う「ハナノイロ」「面影ワープ」でオープニングが始まるのですが、最初から圧巻・・・というか躍動感が半端無いんです^^ 主題歌を聞きたいからオープニングを見る・・・というのは良くある事ですが、この作品に関しては躍動感を楽しみたくて、オープニングを毎回欠かさず見ていました^^
これは、P.A.WORKSさんの巧みな演出による部分が大きいとは思いますが、「少しでもお客様に良いサービスを・・・」という「おもてなしの心」がしっかり表現されているからだと思います。でも、それだけじゃなくって「喜翆荘」で働いている人達の「頑張りたい」という思いがひしひしと伝わってきて・・・まさかOP見て涙が出てくるなんて初めての経験でした(//∇//)
私は、オープニングで既に色々持っていかれてしまいましたが、2クール分のストーリーもしっかり練られています。
良かれと思ってやった事が裏目に出てしまったり、何も出来なくて悔しい思いをしたり・・・
これまで経験した事が無くて、右を向けばよいのか、それとも左なのか、それすら分からなくなったり・・・
こういう事って、誰もが経験したことがあると思います。そんな時、周りに相談したり、自ら考えたり・・・何とかして壁を乗り越えて来たと思います。だからこそ、主人公の前に立ちはだかる障壁と乗り越えようとする努力には、共感できる部分がたくさんありました。
そんな主人公の台詞の中で印象的な台詞がありました。
「輝きたい・・・」
短い言葉ですが、とても意味深です。
目標を持って努力する事・・・そして、それを他人に認めてもらう事、どちらかが欠けたら輝けないと思います。そう考えると私たちが仕事する理由って、この言葉に凝縮されているような気がします。
このように始めた中居の仕事ですが、主人公の仕事への向き合い方や「喜翆荘」に対する思いがどのように移ろいでいくのか・・・気持ちがしっかり描かれているので、見どころですし見応えも十分だと思います^^
この作品は、風光明媚な石川県の湯涌温泉がモデルになっているのですが、「ぼんぼり祭り」は印象的でした。この作品を見ると行きたくなる気持ちが良く分かります。ぼんぼり祭りに行ったら、のぞみ札に何を書こうかなぁ・・・^^