takumi@ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
<最終回まで視聴完了> 強く熱い想いは人を動かす
{netabare}
<最終回の感想>
ひとりひとりの強く熱い想いは友の心を動かし、親を動かし
そして教頭や校長を動かし・・・
いやぁ~感動だった! 素直にじわじわきて、
美しいハーモニーの中、画面がぼやけたり。
諦めない気持ち、夢を持つ素晴らしさ、同じ志を持つ仲間の大切さ
などと書くと、すごく優等生っぽくて恥ずかしいのだけれど
でもこの作品のさわやかさを観ていると、
自然とそういう言葉になってしまう。
海辺の風景、さまざまな色の変化を見せる太陽と空が
毎回とても美しくて、そして説明し過ぎない演出がとても心地良かった。
飛行機を見送る空港で、バトミントン部の彼の顔を
あえて映さずに手の仕草だけで今彼がどんな表情をしているか
観なくてもわかったしね。そういう細やかな演出が好感持てたし
恋愛要素も多少は含みながら、それを表立たせなかったのも
目標がブレることなく一本、筋が通ってて良かった。
今期は『氷菓』『ココロコネクト』と並んで高校生活をメインにした
作品が多かった中、この『TARITARI』は大人世代の想いも同時に
描かれていたことがとても特徴的だったし、大人の自分が観ても
すごく共感できる部分があって、そんなところも印象深かった。
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<12話の感想>
久々にじーんっときて良かった。
物語の展開は少し前から思わぬ方向へ進みだしたけれど
1人1人のリアルな想いがすごく伝わってきた。
よく、子どもの言い分や願いを頭ごなしに押さえつける大人の話があって。
作品に限らず現実的にもよく聞く事だけれど、
親の言いなりになって「おとなしく良い子」を演じてるよりも
良い悪いじゃなく、彼女達のような筋の通った強い願いで結束した想いっていうのは
親をはじめとする大人たちの心にも、同じ学校の同級生や先輩達にも
きっと響くものがあるはず。
来夏のセリフそのままを理事長に話す校長先生が、なんだか不憫で
そしてちょっと可愛かった(笑)
そのくらいの強い意志と目標を持っていれば、そしてその同じ目標を持つ
同志、友達がいればなおさら、人は強く居られるし、
大人を説得することもできるかもしれない。
ってこと・・この作品を通して感じることができた。
あと、音楽は楽しむものっていう「のだめカンタービレ」でいつか
目からウロコだった言葉も、あらためて良かった。
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<10話の感想>
先週、ここらでストーリーに渇を!と思っていたら
「西の端商店ジャー」こと戦隊ヒーロー5人が登場(笑)
どうにも最初はまとまりのない、羞恥心丸出しの彼らだったが
ある一件を通して、ひとつにまとまっていく・・
と、あれはウィーンがやるからこそ生き生きしてくるのだろうなぁ。
でもガマンできずに笑ってしまった。
どう観てもギャグでしょこれ・・え?違うの?
でも、教頭先生のエピソードはちょっと良かった。
作曲に際してアドバイスしてくれた言葉はとても共感できた。
彼女みたいな、過去の自分と向き合うのを避けるタイプは大抵・・
周囲からとてもクールに映ったりしがちだけれど
最終回までにはもう少し、やわらかさを見せてくれると信じたい。
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<7~9話の感想>
6話まではウルウルくるエピソードが多かったが、
7話以降は良く言えば安定したというか、みんなの目的がひとつになり
そこに向けての準備を着々と進めていってるという感じ。
ただ、やや平坦な描写が続いてしまうと視聴者的には間延び感。。
ここらでちょこっと一発、ストーリーに渇を入れたいところかも。
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とにかくまず、合唱部ってところにもうすでに、感動要素が・・
声のハーモニーが美しいとそれだけでもう、涙腺押されまくってしまうので。
P.A.WORKSということで、作画やキャラデザなど期待通り。
しかもオリジナルアニメーションってことなので、原作がない分
フレッシュな気持ちで観ることができる。
そしてまた江ノ電登場!江ノ島の見える風景がなんだか嬉しい。
海を輝かせる太陽の美しさ、毎回変わる雲の形状、空の色。
木々や花々も、湘南あたりのお店や国道沿い、波の音。。
今回も繊細に描かれていくんだろうな。
乗馬が趣味の紗羽は自転車に乗るときもどこか乗馬スタイルになってたり、
ウィーンからの帰国子女であるウィーン(前田)は、
みんなの口調を真似ることで、慣れない日本語を覚えようとしてるのがリアル。
その真似た口調があまりに棒読みで、そういう細かい演出を見るとつい、
嬉しくなってしまう。 また、OP前のちょっとしたシーンが面白い。
6話まではだいたいが、登場する5人の幼少期を描いていた。
ほんの数秒で、キャラがいまだに続いているのがわかって楽しい。
そして、2話からは泣きのツボをつつかれっぱなし。
泣くと一言に言っても、かなしいとか感動したとかだけでなく
和奏のお父さんの、娘を案じてみつめる優しい眼差しだとか、
校長先生のいたずらっ子っぽい優しさだとか、来夏の無邪気さなんかにも
なぜだかじわっときてしまっていた。
素直な気持ちで観れば観るほど、ピュアな気持ちにさせてしまう何かがある。
大きなアクシデントなど起きなくていい。
むしろ起きて欲しくない。
穏やかにあたたかな視点で、彼らの成功をずっと見守っていたくなる。
今のところ、全13話中、6話で一区切りといった感じなのかな。
和奏の亡くなったお母さんの言葉や想いは、すごく共感できたし心に響いた。
そしてお父さんの「実は・・」なサプライズにも・・たまらなかった。
いいなぁ~ものすごく愛されてるよ、和奏ちゃん。
来夏の明るさとちょっとドジな感じも小柄な外見にぴったりでかわいいし、
お寺の娘らしい、ちょっと他の人とは違う魅力を持った紗羽の奔放さは
どうやらお母様譲りのようで(笑)
{/netabare}
学園モノってとかく生徒ばかりを中心にした物語が多いのだけど、
各家庭の家族、学校の先生方、そして高校生活最後の彼らを均等に、
等身大に描いていることで、セリフにも説得力が生まれ、
たまにはこんな感じでほっとした作品もいいものだなって好感が持てた。
ここで余談ですが・・・「TARI TARI」と言う言葉ね。
フランス語だと「乾燥して乾燥します」って直訳になり
イタリア語だと「あなたはタロイモをセットしました」になります(爆)
Tari=タロイモだとはとビックリしつつ、なるほど音は似てるよね。