ninfami さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ネオ・ヴェネツィアでの灯里たちの日常は、少しずつ動き始め・・・・。たくさんの素敵を貰いました!
再評価します。
知る人ぞ知る究極の癒し系アニメ、それが『ARIA』です。私の大好きな作品であるカレイドスターの監督である佐藤順一さんが監督ということもあり、これは見なければ!と思い、去年にじっくりと視聴しました。最初の内(一期のANIMATIONの序盤あたり)は時々眠くなったりして、途中でダウンしてしまうことも・・・・。はっきり言って、ストーリーにまったくと言っていいほど起伏が無いのです。なので、面白い作品を探している人には、この作品はあまり合わないと思いますね。それでも私をここまで引き込んだファクターというのは、あの究極的ともいえる『癒し』という名のネオ・ヴェネツィアの世界観と、とっても可愛い個性的なキャラクターです。何といいましょうか、本当に癒されてしまうんです、これ以外に言いようが無いのですw音楽も心地よくて、三期を通して大体同じ曲なのですが、それも聞いていて飽きませんでした。それを聞くと、いつしか「ああ、ARIAだなぁ」ってなりますw
同じようなアニメばかりで飽きたとか、なんか最近疲れているだとか、そんな方には是非ともこのARIAをお勧めしたいです。このような究極的な癒しアニメは後にも先にも、ARIAだけですから、他とは違った感じのアニメを楽しめると思いますよ。キャラクターたちもみんな可愛いので、すぐに馴染めることでしょう。
私はこの作品を通して、感じることがたくさんあります。一つは、現代人が少し疲れているということ。特に日本国というのは世界の中でも働く国ですから余計に感じるのかも知れませんが、人はみんな焦りすぎているように感じますね。焦っても焦っても、人は疲れるだけだし、得もありません。焦らずに、ゆっくりとした自分なりのペースを確立して、きちんと目的を持って少しずつ行動を起こした方が、疲れないしきっと笑える余裕もできると思うのです。だから、現代の人には是非ともこのARIAを教科書にしてもらいたい。
二つ目は、人との触れ合いは一期一会で、それぞれが素晴らしいということ。現代人はこのことを当たり前すぎて、気づいていないと思います。灯里ちゃんは人と仲良くなれるプロですが、それは彼女が人との出会いは全てが奇跡だからだと信じているからであり、人との触れ合いを一つ一つ大切にしているからできることなのだと思います。まあ正直、灯里のようにはいきませんけども、当たり前の触れ合いに、喜びを感じていて欲しいです。他にも感じることはいくつもありますが、長くなるのでこれくらいにしておきましょうw
すべての集大成ともいえる、この『ARIA The ORIGINATION』。この三期では、今まで全く起伏が無かったストーリーが少し動き始めます。それは同時に、終わりが近づいていることも示していました。最初のうちは退屈だーなんて思っていましたが、いつしかこのARIAは私の中でとても大きな感銘を与えてくれていたことにようやく気づきました。終わってほしくない、そんな思いをずっと募らせながら、一話一話のじっくりと堪能し、ついに最終話がやってきました。どうしてなんでしょう、とても寂しい気持ちになるのですが、同時にとっても暖かい気持ちにも包まれるのです。もう終わってしまうと分かっていたのに、最後の最後までARIAは最高の至福を与えてくれたのです。
はっきり言って、余韻が半端じゃありません。同時に、なんだかスッポリと心に穴が開いてしまった感じでした。佐藤順一繋がりで見始めたこのARIAという作品。カレイドスターも余韻が凄かったのですが、あれは終わってからも寂しい気持ちはなく、むしろ素晴らしい物語に感謝したい気持ちで一杯でした。でも、このARIAはどうでしょう。もちろん、感謝したい気持ちもありますが、どうやら心から何かを持ち出してしまって、なんだかしんみりした気持ちにさせるのです。クラリスのように、どうやら心を持っていかれてしまったみたいなのですw
改めて評価していて色々とARIAのことを思い出しましたが、やっぱりこのアニメは素晴らしい、奇跡の一片だと思います。もう一回、全部通して見ようかなぁ・・・・。というわけで、このARIAという作品を勝手に自分の世界に入りながらレビューさせていただきました。私の評価の中で最高の4.9をつけさせていただきたいと思います。