「耳をすませば(アニメ映画)」

総合得点
87.6
感想・評価
1449
棚に入れた
9850
ランキング
146
★★★★☆ 4.0 (1449)
物語
4.1
作画
4.0
声優
3.7
音楽
4.1
キャラ
3.9

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宵の明星 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

年を重ねるにつれて、魅力的になっていく青春アニメ

金曜ロードショウで再鑑賞しました。
いや~夏のジブリ祭りいいですよね!

私個人の感じ方としては、10代のとき耳をすませばはそんなに印象に残るジブリ作品ではありませんでした。
恋愛事情に鈍かったり、自分自身が青春の真っ只中だったからということもあったかもしれません。


でも今回見て、雫が進路について悩んだり、気になる人がドンドン先に進んでいくのに自分には自信がなくて不安になったり…それでも前に!前に!と進んでいく、自分と向き合っていく若者の力強さを感じました。素直な部分も青い感じがしていいですよね。
はぁ~…私も大人になってしまったのですね(笑)


20代になると恋愛話ってありきたりになり、物足りなさと感じたりします。
でも、雫の心理や取り巻く環境を丁寧に、しかも言葉ではなく画で描画することで最後まで物語に没頭できる凄さを持っています。
懐かしさや甘酸っぱさを清清しく、それでもファンタジーに描けるのはさすがだなと思いました。

ジブリはインサートとよばれる、差し込み映像と緩急、静寂がとても魅力的だと個人的に思っています。
切り取る部分も視聴者の想像力を刺激して、作品に対する世界観を広めていると感じます。
人としての人間性を掘り下げることももちろん上手いですが、今作品では世界観に厚みを持たせるというよりも「広げる」という印象を強く受けました。

舞台は雫たちの住む地域だけでとても狭い地域と、同じ場所の行き来です。
しかし、私の視界には暖かい町並みや、人々の生活が見え、澄んだ空気に吹き抜ける風が吹いているように感じます。


普遍的な要素を多く持ちながら、何度も見たくなる不思議な力。宮崎駿監督の脳内にはきっと記憶から成り立つ「どこでもドア」があって、いくつもの世界を形成して行き来しているのではないのかと思います。

またこの世界に戻ってきたくなる。あの景色を見たくなる。
それって宮崎駿をもっと知りたい!ってことなのでは?と思いました。


とにかく!ジブリ作品って本当に魅せるアニメですよね。
子供のころに見て「あの作品は~には及ばない」とか言っている人もいるかもしれませんが、大人になりそれなりに人生経験を積んだ頃に見るとまた変わって見えるのではないのでしょうか。
今のあなたならわかるかもしれない監督のメッセージを受け取りにジブリ作品を是非見てください!


追記
カントリーロードってとても素敵な歌詞だったのだと気づきました。

投稿 : 2013/07/06
閲覧 : 381
サンキュー:

4

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