ローズ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
神アニメ
御厨仁(みくりや じん)は、夏休みを使って、木彫りの彫刻を作成した。
学校へ運ぼうとしたところ、地面に置いた彫刻が割れ中からナギと名乗る少女が現れて、仁とナギの共同生活が始まる。
主人公が周りの女性から好意を持たれる、典型的なラブコメ作品。
その中でもコメディーの部分が秀逸です。
特にカラオケ回やテレビ未放送の自主映画回が面白く感じられました。
神道をベースとして穢れ(ケガレ)を祓う(ハラウ)という事は描かれているのですが、ここまできたら、禊(ミソギ)も付け加えてもらいたかったです。
自分は専門家でないので、間違っているかもしれませんが、簡単なイメージだと、
※穢(ケガレ)・・・悪いもの。
※祓(ハラエ)・・・悪いものを退治する。
※禊(ミソギ)・・・穢れた(ケガレタ)体を清める。
神学や神道に詳しい人なら、もっと丁寧に伝えられそうですが、自分には知識がないです……^^;
ナギを信仰している人達の事を産子(ウブコ)と呼んでいます。
ナギ自身が産土神(ウブスナガミ)と称しているので、そのように呼んでいるのだと思いますが、
一般的な神社では、信仰している人達の事を氏子(ウジコ)と呼んでいるので、
この地域は特殊な例なのかなぁと思います。
道路拡張のためナギを信仰対象としている神社が取り壊されてしまいます。
火災のために古文書など由来がわかる書物などが紛失した。
上記の理由で、神社の由来が分からなくなっているみたいですが、
長年、神社を信仰していれば、氏子の組織ができて、氏子の代表となる「氏子総代」が輪番となり順番に回ってくるので、
その点は、意図的に分からないようにしたのだと考えられます。
口伝という形で神社の由来を残している所も多いで、全然分からなくなってしまうという事は少ないです。
OP曲
「motto☆派手にね!」
ホーンセクション【※1】のインパクトが強いです。
あと、断定はできないのですが、おそらくチョッパーベース【※2】を使用しています。
テンポのいいポップ調の良曲だと思います。
【※1】・・・管楽器の事。簡単に説明するとラッパ系の楽器の事。
【※2】・・・ベースの弦をピックや指で引くのではなく、親指などで弦を叩く演奏方法の事。
ED曲
「産巣日の時」(むすびのとき)
しっとりと聴かせるタイプの曲。
幻想的というか尊厳的というか、なかなか表現するのが難しいです。
OP曲・ED曲、両方ともナギ役の戸松遥さんが歌っているのですが、曲調が全然違うので、はじめは同じ人が歌っているとは気づきませんでした。
OP・ED、単体でも歌うのは難しい曲だと思うのですが、両方とも歌いきる戸松さんの実力は、かなりレベルが高いように思えます。
自分のように細かい事を気にするよりもラブコメ作品と割り切って楽しんだほうがいいでしょう。
たまにシリアスな場面もありますが、上質の笑いと仁をめぐったドロドロの恋愛関係が見所。
2008年制作と少し古い作品ですが、今でも十分楽しめる内容です。
まだ未見の人も楽しめるような作品でした。