癒しフランキー さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
QBは理不尽と不条理の化身。(3話目がビックリ箱ですね。)2周目今度挑戦します!劇場版楽しみにしてます。
正直見終わった後…『あー疲れた~』と言ってしまいました。普段殆ど言わないんですが(苦笑)私にとっては最後までみるのが本当に辛い作品でした。ですが・・・物凄い勢いで見た気がします。
【物語】
普通の魔法少女モノではないのは当然のこと、制作者はそのタイトルと中身のギャップを最大限に生かしきっているとそう思います。
ここまでネガティブで悲しいことを描いたアニメ作品は昆虫物語みなしごハッチ以来でした。
といっても今の若い世代の方は解らないかもですが、かなり古いデスので!私ですら再放送でみたほどなので。
本当に辛いこと、悲しいことの極みを経験して自分の想いや感情を搾り出し、それとガチで向き合う、そんな作品です。
作品が面白いとか面白くないとか、そういう言葉では片付けられない感情や気持ちが芽生える作品なのではないでしょうか。もっと、もっと・・・と、
1話ごとに2割り増しに強烈な感情が襲ってくるようでした。
特に3話では我が目を疑いました。そう、3話目がターニングポイント。『あのシーン』を見たときは
『えっ・・・』でした。何が起こったか我が目を疑い巻き戻したくらいです。
3話の『あのシーン』こがの作品が世間で騒がれるほどのものだという象徴だなとも思いました。
リアル世界で、理不尽なことの極みや不条理なことの極みを経験して、沢山の大切なものを失っても叶えたい何か、目標を全うすることを諦めない大切さをまどかとほむらは私に教えてくれました。
QBはその理不尽なことや不条理のことの化身のような気がしました。正直、『ああ、こういう、分かり合えない、人の倫理や道徳が通じない人いるよな。』と思っている自分がいました。事実、感情を持たず冷徹で自分の目的だけを全うしようとする人間は沢山いるのです。感情を持たないならば、心は成長することはないでしょうから、QBほど悲しい存在はいないだろうなと思います。
どこまでいっても分かり合えないような相手に立ち向かう姿勢に私には勇気が湧いてきました。最後の終わり方や物語に賛否両論あると思いますが、私は生み出してくれた制作者に感謝の気持ちでいっぱいです。学ぶことが多い作品でしたが、もう一度見るのは少し勇気がいります。間違いなくしんどいので。
【声優】
ズバぬけて斎藤さんのつくるほむらがすばらしかったように思います。ほむらはこの作品の中枢を担う役ですし、感情や気持ちを隠した話口調を意識した役ほど、しんどい役作りはないと思います。斎藤さん、きっと強い心力の持ち主。
【キャラ】
出てくるキャラ一人一人がこの物語の伝えたい『言葉』を伝える人たちなので、1度見ただけでも心に残る、もっといえば心に突き刺さる『言葉』を伝えてくれます。私はほむらが好きです。{netabare} 物凄く沢山を積み重ねて心がボロボロになりながらも、強く、まどかを守ろうとする姿に心打たれました。 {/netabare}
【作画】
絵も普通のアニメ作品とはどこか違う、キャラのシルエットであったり、魔女と戦うシーンであったり、インパクトのある作画だったと思います。多少グロテスクです。
【音楽】
4話からのエンディングがこの作品にぴったりだなーと思いました。1話1話大切に育てられた作品に
おしゃれを施すように音楽も装飾してあるので見事に引き込まれるように思います。
自分の中でのアニメ史にずっと残っていくそういうアニメだと思います。
最後に一言。
見た後は確実に余韻が残ります。
気持ちの優しい人は見るのは要注意です。