stone0819 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
タイトルで損していると思うがかなりの傑作
”いぬぼく”というタイトルからして見る前から他人を奴隷扱いするサド系アニメかと思ってた。
一応サドキャラは一人いるが評価に値しないので記憶の片隅に片しておく。といっても最終的には彼も悪いキャラではなかったが。
なので今まで見てなかった。でもあにこれの他の方の評価を見て一応見てみようかと。見て正解でした。
メゾン・ド・章樫(あやかし)。SS(セキュリティーサービス)付属の超高級マンション。
主人公の白鬼院凜々蝶(しらきいんりりちよ)はその生まれ持った先祖返りの宿業により幼い頃から家族から大切に敬まわれるように育てられてきた。先祖返りを持つ家系は昔から繁栄を極めていたからだ。
ゆえに両親はただの母体であり、尊さゆえか愛情すら与えられずに育ってきた。
その家柄が原因で幼い頃から学校ではいじめられ、それを庇ってくれる教師すらも家柄によるものでしかなかった。
そのような幼い経験からやがて虚勢を張るようになる。
そんな環境に嫌気がさし、一人になりたくてこのマンションに移り住んできたのだが、そこで一人のSS・御狐神双熾(みけつかみそうし)がその前に現れ、ずっと会いたかった、犬と及び下さいというところから物語は始まる。この時点ではやっぱりサド系かってちょっと思ってた。
まずこのヒロイン凜々蝶は他人に対して悪態を付くが、本意ではなくいつも言った後に落ち込む事からツンデレではなくツンシュンと呼ばれているところとかワロタw
そして凜々蝶のSSである御狐神もまた幼い頃からその力のせいで不幸な境遇にあっていた。
またこのマンションはみな先祖返りの住人ばかりが住んでおり一癖も二癖もあるキャラばかりで楽しい。
とくに花澤香菜さん演じるがしゃどくろの髏々宮カルタの可愛さは異常で自分的にはこのアニメで一番だった。
余談だが6話のカルタのエンディングは曲も映像もいい意味やられまくった。
何よりも感動したのはヒロインの凜々蝶とそのSSである御狐神との過去の出来事を経て展開されるストーリー。
特に10話以降は感動しっぱなしで御狐神の過去が明らかになると同時にマンションに凜々蝶が越してくる以前のエピソードとか見所満載だ。
最後の部屋のソファーで二人仲睦まじく横たわるシーンとかほのぼのシーンのはずだが正直羨ましかった←おい
結論としてこのアニメはタイトルで勘違いしてしまいそうだが、凜々蝶の表向きとは裏腹な純粋な性格と御狐神の過去に凜々蝶とのやり取りで救われこちらも純粋にお守りしたいと想う姿とか見ていて心温まる傑作です。正直タイトルで損してるんじゃって思わずにいられないほどに。
そしてこのアニメはキャラデザインが最高でした。凜々蝶初めカルタももちろんだが、男性キャラもイケメンばかりで評価は間違いなく満点だ。
もちろんストーリーも非の打ち所がない。
これは絶対に見るべきアニメです。見ないと損します。