ツキ さんの感想・評価
3.8
物語 : 2.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
酷評気味
正直褒めるべき所が少なく酷評多めですが、1クール目で期待値が上がっていたのでお許し下さい。
作画にはあえて触れず、それ以外で褒められるのは英霊とマスターの対照的な戦い方。
これについては酷評にも繋がるのですが、英霊が分かりやすくドンパチしてるのと対照的にマスター達(主に切嗣とケイネス)は聖杯を掴むためならなんでもするという人間の本質的な黒さを描いていて実に虚淵的な良さが出ていました。
あとは切嗣の過去編。個人的には手放しで褒められるのは唯一ここだけです。
正直ここで尺をだいぶ取られましたが、過去編に入る前から出てきていた切嗣の「引き金と心」のくだりを理解させることによって聖杯戦争に至るまでの切嗣の人格形成や聖杯戦争への目的がしっかり伝わってきたので、その後はより切嗣の視点で物語を見ることができました。
これがなければ主人公の座は完全にライダー陣営に取られていました。それだけライダー陣営の描写は割り振りが多く、見せようとすることなく自然に二人の在り方を描いていました。
あとはもうダメ…っていうより不完全燃焼です。
そもそも聖杯戦争っていう「戦争」なのに全然戦ってない。「さぁ来週あたり盛り上がりそうだゾ」
と毎週毎週期待させるのに気がついたら最終回。結局まともに戦っていたのは切嗣と綺礼ぐらいでした。これについてももっと見たかったというのが本音。
結局英霊達は戦いという最大の見せ場を見せきれず終わりました。宝の持ち腐れ。1クール目までの過程としてのシナリオは良いとしても、オチまで作るとなると虚淵サンと世界観のミスマッチを感じざるをえませんでした。重厚な雰囲気を作ろうとしすぎた印象です
あとは、1クール目と2クール目のテンションの違いが気になりました。
一時間使って世界観を伝えその後も雰囲気を馴染ませてくれていた1クール目と違い、2クール目はストーリーを描ききれていない感が強くどこかダイジェスト版を見せられているいるような感覚。
この差が顕著すぎて全体としてみると一貫性が無いように見えました。
まぁそういった作品はゴロゴロあると思いますが、分割2クールでやるぐらいなら作画だけでなく構成にも気をつかって欲しかった。
最後に言うことは、とりあえずみんな救われなさすぎ!
いやこれも全員が完全に全く救われないならまだ良いですが、ハッピーエンドがキャスター陣営だけって。子供を殺戮しまくってた連中だけ報われる終わり方ってそりゃないっすよ、うろぶっちー。