plum さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ルルーシュの言葉の続きは・・・
(2012/6)
放送時に一度見て以来、久しぶりに2期通してみました。
やはりコードギアスは、日本のアニメの最高峰に位置づけられる作品だと思います。確かに、細かい指摘を言い出したらキリがないほど出てくるでしょう。ルルーシュやスザクの人格などは、結構破綻していますしね。だけれど、そんなことを思わせる暇を与えず、最初から最後まで全速力で突っ走ります。これぞ日本のアニメ。子供の頃からずっと見てきたアニメの延長線にあるものです。
アニメで特定のキャラが好きになることはあまりないのですが、実はコードギアスではひとりいます。シャーリーです。裏表がない性格で、心優しい女性です。序盤こそ、ルルーシュにとっては生徒会仲間でしかありませんでした。しかし時が経つにつれ、ルルーシュが地位も身分も関係なく、ただひとり男として接することができたのが、唯一シャーリーであったと思います。
会長の卒業イベント。学園内でルルーシュが彼女に見せた優しい表情、とまどう表情は、他の誰にも見せたことがないものでした。ルルーシュにとっては、彼女こそが日常の象徴であり、かけがえのない人であったのでしょう。
また、ゼロであるルルーシュに対する接し方も、彼女だけが違ったように思います。それはスザクと対比してみると、分かりやすい。スザクは見聞きした事実からのみ判断し、ルルーシュが間違っていると結論付けます。これはクライマックス前のナナリーでさえ同じです。一方彼女は、ルルーシュがそのような行動をした”理由”を気にかけます。真の心を知ろうとします。過去のつらい記憶が戻り、混乱しているときでさえ、ギアスによって全ての真偽が分からなくなった世界で孤独に戦うルルーシュを心配していました。
真っ直ぐで純粋な彼女が、ルルーシュにはさぞ眩しかったでしょうね。だから、1期の13話「シャーリーと銃口」、2期の13話「過去からの刺客」は、涙なしには見れないのです。
ルルーシュが、シャーリーに対して独り言を言う場面が2回あります。
「もし生まれ変わることができたら、君に・・・」
「すべてが終わったら、きっと君を・・・」
続く言葉は、視聴者それぞれの胸にあるのでしょう。