でぃーる さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ハガレン感想(経済コラム風)
錬金術が存在する世界を舞台にしたダーク・ファンタジー。
ストーリーを通して“等価交換”の原則が非常に重要視されていて、そのことが禁忌とされる“人体錬成”がどれほど大きな対価を払わなければならないかを際立たせている感じがしました。
賢者の石のように原則を無視する力を生み出そうとすれば、それを埋め合わせるだけの対価(犠牲)が必要になる。このことは現実世界でもサブプライム問題をきっかけに等価交換を無視して膨張していた信用が破裂して、リーマン・ショック、ギリシャ危機と世界中で多数の犠牲が払われ続けていることとにも当てはまるような気がします。
現代の錬金術師と呼ばれ、各種金融商品を生み出しこの世の春を謳歌していた(今もまだ謳歌しているのだろうけど)金融街の彼らにも観てもらって感想を聞いてみたい作品ですね^^
見終わった後に、色々と考えさせられるような作品が好きな方にはオススメだと思います。
( お金というのはよく言われるように血液なので非常に大事で、資本主義のシステム自体は現時点では取って代われるものは無いと思います。ただ、現実社会をクラッシュさせるほどの迷惑は避けてもらいたいですよね。)