bk958 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
戦争そっちのけな爽やかラブコメ
舞台は公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる「メディア良化法」が制定された世界。検閲のためには武力行使も辞さない良化隊と、表現の自由を守るために武装した図書館の武力衝突は激化する一方であった。そんな中、笠原郁は初めての女性特務部隊員として、奔走する。
有川浩原作、ProductionIG制作のSFラブコメ。
映画公開に先立ち、youtubeで全12話公式があったので視聴。作画良好で、OPEDも良曲。堅そうなテーマですが、コミカルな演出が目立ち、程よくライトで、恋愛の話が多く少女マンガ並みのスウィートな印象。
郁の話を主軸に据えつつ、各キャラ順繰りにスポットが当たり、テンポもいいので、スッキリ観れて内容も面白い。
正直タイトルを聞いた時点で、身近な図書館と戦争という組み合わせに興味をひかれていた。一見小難しそうな設定かと思いきや、政治的な要素まで踏み込まず、話はラブコメ方向にそれていく。そのため背景的な部分で説得力のあるものには感じられず、荒唐無稽な話に感じるのは残念。戦争と銘打たれているが、その重みはなく、戦闘シーンも特筆すべきものはない。原作は未読のため、アニメ版に無い細かい設定は存じ上げません。観やすいが、タイトルから重厚な世界観を期待すると物足りないと思う。
SF設定にのっとった恋愛モノといったポジションではあるが、キャラ設定も量産型ラブコメとは、違った印象。ヒロインの郁は、元気で、無鉄砲で、長身で、高校生じゃない。ストーリーこそベタではあるが、新鮮に楽しめた。郁と堂上の実直な性格もあって、気持ちのいい、爽やかな話としてとても良質な作品だったと思う。
郁の身の上話だけは退屈だった。隊としてあそこまででかく扱わないだろww特典の13話も観ましたが、有川さんの販促でしたww
映画版は、噂によれば、原作的に面白いとこらしいので期待しときます。