柚稀 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
はこのなかみはなんだろな?
原作:京極夏彦 キャラ原案:CLAMP
1995年に出版された同名ミステリー小説のアニメVer.
原作未読、実写映画未視聴。
なんの予備知識もないままスタート。
時代設定は昭和27年ころ、戦後の日本。
テレビが映るか、映らないかのころ。
おそらく観はじまって数話は何やら思考についてけない2人の少女の話が続くため、『これって…何の話ですかね?』と尋ねたくなります(ノω<;)
ただ、中盤からぐぐぐっと話に引き込まれて、気が付いたら最終話!( ゚Д゚ )アラマッとなるので、
ぜひとも、なんのことやら?と序盤で視聴を止めてしまうことなく、続けて一気にがががっと観ていただきたいd(-ω・。)
数々の人物が残していく『点』。
この物語の仄暗い雰囲気からいうと『点』よりも『染み』ぐらいがぴったりかも。重さと不気味さに合うような気がする。
ぼたぼたとあちこちに落ちた『染み』がじわりじわりと広がり、隣り合う位置にあるものと繋がって、1つの大きな漆黒の『染み』となったとき、
頭のなかで何かが弾けるような快感のあるストーリーです。
「いやぁ、謎が解けてスッキリしたわ~♪」っていうのとは違う、何とも不思議な感覚。
ミステリーのようで、ただ殺人事件の犯人を追いつめて逮捕!!(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチというものとは違い、
『匣』にその中身に魅せられ、狂う者たちの、妖しさ・美しさを持った儚げなお話。
『匣』には何が入っているのだろう。
-憧れか、欲か…それとも狂おしいほどの想いか。
次にその『匣』を目の前にするのは誰だろう?
心も自身の思考も行動さえも奪ってしまうような“何か”と出逢ってしまったら、それを求め、手放さないために…永久に愛するために、、、
二度と戻れない向こう側に堕ちていくのは一瞬かもしれない。
ただ、その様は
{netabare}他人から見たらとても不幸せで、哀れみの目で見られてしまうかも知れないけど、
幸せかどうかなんて、当の本人にしか量れないものなのだから、
きっと彼はあれで幸せなのだと思う…永久に綺麗な彼女との思い出のなかで…{/netabare}