けみかけ さんの感想・評価

4.1
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

「人が虚構を望めば望むほど、現実は遠ざかっていく・・・」　トゥルーエンドにたどり着いてこそ真価が紐解かれる物語！(ｶｯ

まったくもってRPGのアニメ化というヤツは難しいっすよね


ゲームの中でごく自然にプレイヤーがこなす“遭遇戦”と呼ばれる、イベントとも呼べないような小さな戦闘の数々
これを実際に映像にして物語の中に組み込むと、なぜか都合良く偶然が重なってるように見えて、一気にお話が安っぽくなってしまう；


一括りの戦闘描写の中で、ゲームや特撮では小物から倒してボスにたどり着くのに対して、、、マンガやアニメではボスを先に倒して恐れをなした小物が散っていく、、、という流れの方がなぜかメジャー


物語としてよりコンパクトに、かつ強いカタルシスを生むカタチとして完成されたのがたぶん『ボスから先に倒す』なんでしょうねー


『ロールプレイング』の名が示す通り、基本的にRPGのシナリオ構成（イベント構成）をそのまんまアニメにすると片っ端から戦って解決しようとする作品になっちゃうので、原作どおりにすればするほどご法度になっちゃうんですよね


さて、果たしてこの作品はその辺上手くやっていたのか？
オイラは皆さんによく聞いてみたいところっすね










さてさて、長い前置きで失礼しやすた＾ｑ＾
松本淳監督が手掛けた前作のテレビアニメが原作ゲームとはパラレルワールドのオリジナル作品であった反動なのでしょうか？
今作の岸誠二監督は兎にも角にも原作ゲームの雰囲気をテレビアニメとして完全再現してみせることに拘ったようでし！


ポップな色彩のOP
目黒将司が手掛けたハウスを基調としたスタイリッシュな音楽
“超”豪華声優陣
テクスチャやレイヤーを多用しまくってナントカカントカ再現してみせたステッチだらけの学生服（笑）
大胆に挿入されるエフェクトとテロップ
などなど、全てがほぼ原作ゲームの通りというのだからファンには涙モノ


原作でのバッドエンドからトゥルーエンドまでを、特に時間軸をずらさずして一通り再現してみせるって構成も、なんか『ひぐらしのなく頃に』を髣髴とさせて好感触


なによりすごいのが故・田の中勇さんの演じるキャラクター『イゴール』を登場させるに当たって
「原作通りにやる、っていうのが条件なので」
と言った監督は生前に原作で収録された田の中さんの肉声をアニメ本編で使うという判断に出たのだから、その心意気には思わず拍手です










ところでオイラ、最初からこの作品に良い印象を持っていた訳ではありません＞＜；


コミカルなキャラクターの掛け合いに相反して、本編中では主人公達の周辺人物が悲惨な死を遂げる怪死事件が次々と発生していってしまうんです


人の生き死にが懸かった話にも関わらずノリが軽いってのは正直ちょっといただけません´ｑ｀；


笑いを演出するパート、と怖さを演出するパート、は本来もっとメリハリ付けて描くべきですよね
（その点はシュタゲとかフェイトゼロが良く出来てます）


んでもぉ、林間学校に行く第8話（もちろんギャグ的にｗ）と菜々子のお母さんにまつわる第18話はすんごく面白かったっすよ！ｗ


でもぶっちゃけ！
全25話を通して怪死事件の犯人を追う、って内容そのものはあんま大事じゃないんです！
犯人当てとか、そんなの表面上に浮いてる薄皮みたいなもんっすよ！(ｷﾘｯ


そもそもに虚構と現実が錯綜している、って世界観に鍵が握られていたんですよね
兎に角！その辺はトゥルーエンドエピソードを観ていただかないとお話にならんのです！(ｷﾘｯ
オイラもトゥルーエンドエピソードを視聴した今となっては、トゥルーエンドの内容は排してこの作品を語ろう等という行為は【全くもって無意味に等しい】とすら感じますｗｗｗ


それだけすごいよ！トゥルーエンド！
トゥルーエンドを観ずして＜観終わった＞記事を書くのは寧ろ作品に対して失礼に値するんじゃ・・・！？
そんな気持ちすらあります！
（いやｗ怒んないでｗ）


それとこれだけ豪華声優陣なのに、やっぱ真殿光昭さんと中尾隆聖さんは別格ですねーｗ
真殿さんは流石ベテランって感じでレギュラーの中でも頭一つ飛び抜けてるし、中尾さんはまさしく“ネ申”って感じすなｗ


最後になりましたがお客様の中に『key plus words』をデュエットしてくださる方いらっしゃいますかー？＾ｑ＾