どうまん さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
熱いアニメ
「ある悪物がいて、それを気合でもって倒す」という実に単純明快な構図でありながら、その構図自体が「"壁"を"ドリル"で突き破る」という一貫したテーマを示している。
そのような二段構えの作りゆえに、子供も大人も、それぞれの視点で物語を楽しめる作りとなっており、見返す度に新しい思いや発見を得られる点が良い。
また伏線というほどのものではないにせよ、キャラクターの名前やコンセプトが最後に繋がるなど、そうした面白さもあって良い。
タイトルの天元突破という言葉の意味も、螺旋を物語の主軸に据える意味も、最後の最後ではっきりする。
最初から最後までしっかり繋がっている。
このアニメが良いのは、こうしたきちんとした枠組みが敷かれているのに加えて、ロボットアニメらしい熱さが節目節目に表れている所だろう。
ある意味ではお決まりなカミナの退場、キタンの突撃による死、そして最終話での総力戦。
他にも例は尽きないが、ともあれ主題をきちんと内包した上で真っ当なロボットアニメの体を成している。
変に説教臭かったり話が暗すぎたりしない所が、とても上手いと思った。
ニアが消滅する事に関しての賛否はともかくとして、少なくともそこに至るまでの過程は素晴らしく良く出来ているし、何度見ても飽きないこの面白さは、数あるアニメの中でも随一と考える。