おちほのおっぱい星人 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
パケはヴァイオリンじゃなくとも・・・
結末やストーリーラインはベタですが、醍醐味は全体的に比喩的な世界における男女3人の青春白書、一つの詩を体現したようなアニメです。
表現したい内容に使われた世界観設定は厨二的なSF設定が入っていて面白いのですが、
その反面、物語に自然とのめりこむ視聴の仕方にあたっては邪魔というか、観てる内に何だかスカして笑ってしまうw
「ダサ」が強めな、ダサ美しい物語という感じ。
序盤は青森の自然と大空が印象的で、設定上の荒廃した遺物とのミスマッチが何とも美しい。
その情景は当然ノスタルジックであるはずがないのに、登場人物3人の青春模様がとてもノスタルジック。
この異様な雰囲気が面白く、このあたりが個人的にピーク。 結構序盤なんですがね・・・
このままギャップを活かしつつストーリーが進んでほしかったのですが、中盤から時間が進み、厨二臭くなってくるんですよね。
嫌いじゃないけど登場人物一人の舞台が東京に移り、割と他のアニメでも見かけたことのあるような雰囲気に。
このあたりは勿論序盤のノスタルジーとの対比もあるんでしょうが、風景の美しいワンシーンに定評のある新海監督作品の醍醐味がなくなり少し暇になる。
終盤で大空に戻るわけだが、その時には時間がカツカツに・・・。
あと音楽だの、空飛ぶだの、平行世界だの、眠れる美女だのと「綺麗なもの」が詰まりすぎて胡散臭くも見えてしまうかな。
まぁこの作品の評価には詩と同じで観るタイミングにもよるんでしょうね。
なんか死ぬ間際に観たいかもしれないw