0.2秒 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
確かに宝石なのだが研磨が粗い作品かと
原作未読。
エンディングが素晴らしいという友人の強い薦めで視聴。
舞台は1920年代のアメリカで、さらわれた弟を救出するためにロゼットがクロノと共に悪魔と戦うお話。
一話を観て最初に思ったことは・・・主役のクロノのデザインが古い!トゲトゲ頭の長髪・・・昔のアニメやゲームでイケメンともてはやされたキャラは大体こんな感じだった気がします(;´Д`)
まあ、8年前に終わった作品なので、今更どうこう言ってもしょうがないですけど、ちょっと抵抗がありました。髪とか服とか。
そんなファーストコンタクトを終えて2話、3話と視聴・・・
うーむ、ちょっとダルい(;´瓜`)
前半部分を簡単にまとめるとキャラ紹介、弟救出のための下準備兼、背景と設定説明。
主要キャラが次から次に登場するのはお約束なのでとやかく言いません。サテラやアズマリアは魅力的なキャラだったと思います。しかし、テンポが良くない。
物語の主題、弟救出のための下準備に1クールは長かった。ものすごくダレて、続きの視聴にあまり気が進まなかったです。
後半はバトルシーンは相変わらずなのですが、物語の繋ぎ方がカオス。一気に観ていたので余計違和感を感じました。
あんだけ悪魔狩っておいて共闘とか・・・悪魔君、君たちにはプライドというものはないのかね( `д´)
言っていることはわかるんですが、前半を鑑みるに理由付けが弱くてあまり納得出来なかったです。あとはアイオンの仲間(金魚の糞)たちの存在意義はなんだったんでしょうか。名前呼んでたけど、誰ひとり覚えてないです。ちゃんとした見せ場があったのは蜘蛛の女の人くらいでしたね(´・ω・`)
その他後半から登場したキャラの中で印象深いのは若本さんのキャラ(名前失念)はすごく味が会って良かったと思います。それとシュタイナーさんマジ紳士( ^ω^ )
そして問題の最終話
ここまで辛辣に接してきたこの作品ですが、この作品の一番の見所は間違いなく最終話です。
ここで化けられても遅すぎるのですが、私はこの最終話だけはすごく評価しています。
私的には全く感動的なラストでは無いと思っているので当然涙なんて出ません。
私が一番良かったと思ったのはロゼットの最後のセリフです。
よくアニメやゲームでは主要なキャラの死についてとても綺麗にまとめられていると思います。
死を扱う作品では自分の死なんて大したことが無い、と残された者へ綺麗な言葉を述べて去っていきます。
ところがロゼットは「もっと生きたい。死にたくない」とはっきり表明したのです。
他作品での主要なキャラの死は、言ってしまえば作り物らしい綺麗な終わり。もちろん、作り物だからこそ美しく感動するものです。
だが、このクロノクルセイドという作品は強気な主人公が生きることを願いながらも叶わず、心残りのまま散っていく珍しい作品です。
ロゼットの背景に若い女の子ということを考えるとこのリアクションは至極当然であり、10代20代の多作品のキャラが不自然に思える。
ある程度の年を重ねた人間ならいざ知らず、若い子なら死に直面したとき、死にたくない!もっと生きたい!と思うことは正常であり、その生々しさゆえにタブーとされてきたであろう「生への渇望」をあろうことか主人公が発したこのシーンには強く心を打たれました。
バッドエンドと評されるこの作品ですが、主人公の死に関しては序盤から説明されており、そこに関しては良いと思います。
ただ、最後のレミントン牧師とすれ違い、一瞬アイオンの影が映った所からは最悪でした。
結局ロゼットやクロノが命を賭して築いた全てのものは無駄だったという風に解釈出来ます。というよりその後の戦争を考えると本当に無駄だったのでしょう。
描写しなくても良いのにあえてアイオンを描いたスタッフの心の捻れがとても心配です(`ω´*)
本作品は前半、後半共につまらなくはないが、決して名作という程でもないと思います。ただ、良作ではあると思います。
最終話は否の方が多いでしょう。私としては最終話を基準に考えて前後半の作りの粗さが気になりました。
前後半お気に入りという方は絶対最終話に納得出来ないでしょう。
ここからが本題。
まず1話を見た瞬間から「ん?」て思いました。
マグダラ修道所にはロゼット、クロノ、シスターケイト、レミントン牧師、その他etcがいます。
大きな間違いがあります。わかりましたか?
牧師がいるってことはカトリックではなくプロテスタントです。
プロテスタントなのに修道所?気になってググってみたらプロテスタントにも一部例外の修道所はあるみたいだけど,一般的には教会が普通でしょ。
さらに言うなら修道所に牧師が出入りするとかこの時代じゃありえないかと。
あと後半でロゼットに聖痕が現れて奇跡を起こし、市民にマリア様!とか言われてたけど・・・マリア様って磔にされてないし、奇跡は起こしてない。
もしかして・・・
節子!それイエス・キリストや!(*゚Д`;)
そもそもプロテスタントはイエスを崇拝しているのであって、マリアは賛美の対象外なのではないでしょうか(/ω・\)
叩けばもっと埃が出てきそうなのでこの辺で。
私も宗教はあまり詳しくないので、上記に間違えがあるかもしれませんが、この作品が宗教に対して勉強不足であることは間違いないヽ(`Д´)ノ
惜しい。実に惜しい。もっとちゃんと設定や話を作り込んでいたら良い作品になれたはずなのに(´Д⊂
1920年代のアメリカの雰囲気や声優さん、栗林さんが歌うOPが素晴らしかっただけに余計に残念に思えてならない。