たばこ さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
第一印象の重要性
初めて人と会うときは「第一印象」が大事と良くいうけれど、それはアニメにしても同じなんだということを痛感したのがこのハイスクールDxDだ。
他人への第一印象のイメージは、その後の関係にかなり大きな影響を与える。
例えば本当は頭が悪いのに、初対面のときだけ上手く取り繕って「知ったかぶり」することはできる。しかし、こういう人ってのは決まってどこかでボロが出るので、後々周りの人から「必要以上に」馬鹿だと思われることになる。
逆に、本当は頭が良いのに初対面で馬鹿キャラを演じると、付き合っていくなかで頭の良さが分かるので、むしろ初対面とのギャップから、「必要以上に」周りから賢い人だと思われる。
アニメにも同じことが言える。
アニメの場合、第一印象ってのは「第一話」で決まる。
視聴者は第一話で、そのアニメの世界観、ストーリー設定、キャラ設定などにはじめて触れるわけだけれど、そこで何らかの印象が形成される。あるいは、何らかの期待値が設定される。
「うほ、このアニメくそ面白そうじゃん!」とか
「なんだよ、これ、単なるエロアニメじゃん」とか
前置きが長くなったけど、このハイスクールDxDの第一印象は、まさに
「なんだよ、これ、単なるエロアニメじゃん」
なのであるww
あとは、
「おっぱい、いっぱいww」
くらいである。いや、もちろん、ご存知の通り、私はおっぱいが死ぬほど好きだけれど、それと実際のアニメの評価は切り離して考える必要がある。
とにかく、このアニメは
第一話での期待値が、死ぬほど低いw
ハードルが、ものっすご低いのだww
しかし、本筋のストーリーはと言うと、
「王道バトル系アニメ」
に他ならない。
この「単なるエロアニメ」と「王道バトル系アニメ」の織り成すギャップこそが、ハイスクールDxDの妙味に違いない。
とはいえ、誤解の無いように付け加えておく必要があるのだけれど、その本筋の「王道バトル」のシナリオが優れているかというと、全くそんなことは無い。
というか、むしろ、全くつまらない。
どこにでもある、使い古された王道シナリオだ。
しかし、それ以上に、ハードルが低い。
圧倒的な、期待値の低さ。
それはまるで、民主党政権に対する国民の期待値のようだ。
何も期待してはいけない。
だからこそ、こてこての王道バトル設定が、「必要以上に」光るww
真昼に懐中電灯を照らしても目立たないけど、真っ暗な夜だと、小さな光でも良く目立つ。
ハイスクールDxDは、まさにこの懐中電灯だ。
しかも、使用用途をしっかりと説明した懐中電灯だ。
昼に使ってはいけません。ちゃんと、暗闇で使ってくださいね、と。
このアニメに期待してはいけません。ちゃんと、ハードルを下げてみてくださいね、と。
結果、実際つまらないにも関わらず、案外楽しめて見れてしまう。
念のため繰り返すけど、こんな甘めの評価になったのは、作中でおっぱいがたくさんでてくるからでは断じて、無い。いや、もちろん、私はおっぱい自体は好きだけれど、というか、もう実際、「好物」って言っていいんだけど、それと、アニメの評価とは別物である。
まあ、とにかく、どんなにつまらないアニメでも、第一話で上手に期待値を設定することで、そこそこ見れるアニメになってしまう、
そんなことを考えさせられたアニメだった。