ふりーだむ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
人と妖怪の間に立つものの思いを描いたシリーズでした。
妖怪の姿が見える少年、夏目とニャンコ先生と妖怪たちの物語の第3期。
3期は名前を返していくエピソードはほとんどなく、妖怪たちの報われぬ思いや、願いを夏目たちが遂げさせるようなお話と、藤原夫妻に見守られながら人間の友人たちとの交友を取り戻していく夏目の物語が多かったですね。
画が綺麗なのは相変わらず、前期同様、優しい雰囲気のまま物語を展開させているので、とても見やすく、穏やかに見られました。
1~2期を通じて知りあった「関わり」もった人物、多軌や田沼などの学校の友人、名取や的場などの妖怪絡みの人物と、今期は妖怪たちとの関わりと人間たちとの関わり、半々ぐらいに描かれていたと思います。過去のエピソードなどもあり物語全体に深みも出てきましたね。
見えないものが見えるがために友人や身内から阻害されてきた夏目。藤原夫妻に引き取られ、友人帳の発見からニャンコ先生との出会いにより次第に人の温かさに触れ、自分を理解してくれる人たちとの関わりを持ち始め、夏目自身も心を開いていく。
そして、今期は学園祭や小旅行など様々なエピソードで人間関係に戸惑う姿もありましたが、様々なことに全力で楽しもうとする夏目の姿がとてもよかったですね。一方妖怪たちとの関わりの中でも、救おうとする勇気と強い気持ちを持って接していく姿もよかったです。
妖怪たちとの接触の中、周りの人たちに危害や災厄が起きぬようひとり奔走していた夏目にも、応援や協力を惜しまぬ人々があらわれ、徐々に夏目にも頼ろうとする気持ちも出てきたようです。
妖怪たちの中にもニャンコ先生を通じ、夏目に好意を持つ妖怪も多くなり、本人は迷惑なことが多いようだが楽しそうにも見えます。
個人的には夏目の過去の友人に好意を持った傷付いた妖怪との関わりを描いた「偽りの友人」や思い人(妖怪)の病を治すべく割れた鏡を探す「割れた鏡」、夏目の過去を描いた「帰る場所」最終回の「夏目遊戯帳」などがとてもかったですね。特に最終回ラスト、子供の頃できなかった「影鬼」などで陽気に宴会を楽しむ妖怪たちに見られながら、人間の友人たちに誘われて別れを告げるシーンがとても印象的でした。人と妖怪の間に立つ夏目の切なく、幸せな瞬間だったと思います。
祓い屋、的場一門とのエピソードもあり、4期の展開が気になりますね^^見るのが楽しみです。
夏目友人帳・参とても良い気分で見ることができました。面白かったです