みかみ(みみかき) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
良いです。
■現時点での総評:
*「アニメ」だからこそできる表現
全体的に話のクオリティが高いだけでなく、これが「アニメ」というメディアであることの意義はとても高い。
本作はジャズを主題としている。
そのため、音楽を演奏することは、演者同士にとってのコミュニケーションそのものである。ドラムを強くたたけば、なぜドラムを強くたたいたのか、ということを共同演奏者がその意味を察知し、その強く叩けれたドラムにピアノやサックスが答える。ピアノがゆっくりと弾かれれば、それにドラムが応える。言葉をかわすことだけがコミュニケーションではなく、とても美しい会話がここには展開されている。
加えて、このコミュニケーションの美しさを思い知るためには、マンガなどの紙メディアよりも、直接に「音」を鳴らすことのできる「アニメ」でこの物語を展開することの意義は大きい。音を鳴らすときのキャラクターの表情や、身振り、その全てがこれほど活きるテーマはない。
そして、音楽は、特定の文脈に置かれることで、その味わいを深めている。
*
なお、人物の心理描写については、良くも悪くも女性漫画家による原作だなぁ、といった印象が強い。主人公の少年は、あまりにもいじらしく、親友の少年は、あまりにも爽やかすぎ、これは女性漫画家によって描かれる男性像以外のなにものでもない(やおい的需要が計算されているあたりも含めてw)。っつーか、要するにこれは男の子の皮をかぶった、女の子である。
つーわけで、全編通して、女の子しか登場しないアニメだな、と思った。
しかし、まあ心理描写はそれなりに細かく、安心して見ていられる何かにはなっている。
■各話評
*2話視聴
安心のノイタミナ。まずは、ほっとするクオリティの良さ。オープニングもYUKIと菅野よう子だし、エンディングの曲もいいし、中身も、マンガではなくてアニメであることの意味をしっかりと活かしていて、いいかんじですな。
とりあえず、高い期待をこめてこの後を視聴。
*4話視聴
よいです。よいです。まあ、主人公たちのほどよい幼さも、まあこんなもんでしょう、と。
何よりも、やはり、人との関係性によって音楽が成立していく感触を書く、というのは、
1.ドラマ
2.音楽
の二つが同時に表現可能なアニメという表現ならではで、ジャズ演奏者たちの喜びが伝わってくるようでとってもよいですわ
*6話
わはははは。なにこの、いじらしい展開(笑)
ヤオイ狙い的に、超もりあがるんじゃないですか
主人公の幼い激怒っぷりがかわいらしい
まあ、そこらへん腐女子ねらいの伏線ですよね、と。
*7話
だいたい中盤ぐらいのピークで、全校生徒まじえたバンドシーンがくるというのはここらのアニメではよくある展開にはなってきてはいるものの、演奏が演者同士のコミュニケーションの役割も担う、という本作の方向性がもっともよく活かされた一話になっている。
ラストはしかし、腐女子大興奮すぎるサービスてんこ盛り展開でちょっと笑えた(笑)
*8話
せんたろう、かわいすぎるだろwww
*ラスト
全体的にせんたろうも、ぼんも女の子すぎるよなぁ。行動が。とは思ったけれど、まあ、さわやかラストではないでしょうか。